日本・ベルギー友好150周年記念映画「神様メール」監督、テロ後のブリュッセルの現状明かす
2016年4月12日 21:30

[映画.com ニュース] ベルギーやフランスで大ヒットを記録したコメディ映画「神様メール」のジャコ・バン・ドルマル監督が来日し4月12日、東京・麹町のベルギー王国大使館で会見した。
「トト・ザ・ヒーロー」のドルマル監督による約6年ぶりの新作である今作は、日本・ベルギー友好150周年記念映画。約7年ぶり5回目の来日を果たしたドルマル監督は、「日本に来ることを、毎回とても楽しみにしています。下の名前はジャコと申しまして、日本の名前がついています」と上機嫌に語り、「今年の日本映画では(是枝裕和監督の)『海街diary』が好きです」と笑顔をのぞかせた。
一方で、3月22日にベルギー・ブリュッセルで起きたテロ事件について問われると、同所に在住しているドルマル監督は神妙な面持ち。「今も混乱していて、その時のことについて、たくさん申し上げることができないのが正直なところ」といい、「人が愛を必要としていることは、よく理解できます。しかし、アポカリプスのような終焉を必要とし、実現させようとしていることは理解できません。これについて多くのことは語れません。ただ、深い悲しみを感じています」と肩を落とした。
今作の編集を行っていた当時、フランスの新聞社シャルリー・エブドの襲撃事件がぼっ発したという。世界中で凄惨な事件が連鎖する時代にあって、ドルマル監督は「どんなことが起きても、すべてのことに対し笑い飛ばせるような状況を作ることが重要です」と毅然とした態度で断言。「大切なことは、今までやってきたことを続けること。地下鉄に乗り、映画を見たり、出かけるということを、ブリュッセルに住んでいる人たちが続けることが重要です」と力強く指南した。
続けて「ブリュッセルでは他者への恐怖は増大しているか」と質問されると、しばし考え込み「そういう質問を想定していなかったものですから、考える時間が必要です」と言葉を濁した。それでも、「今のブリュッセルで感じるのは、反対に人々がすごく優しくなった」と見解を述べ、「相手を気づかい、連帯するようになったことをむしろ感じています」とブリュッセルの現状を明かしていた。
またこの日は、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の子役・内田未来ちゃんも登壇し、ドルマル監督に花束を手渡した。「神様メール」は、ブリュッセルに暮らす神様と、その娘が巻き起こす世界規模の騒動を描いた。5月27日から東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
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