新海誠×野田洋次郎がコラボ！長編アニメ「君の名は。」の音楽をRADWIMPSが制作

独特の歌詞と音楽性で多くのファンを魅了するボーカル・野田洋次郎と新海監督の出会いは2年前。曲を聴いたうえで作りたいシーンがあると新海監督から要望を受けた野田は、製作初期のプロット段階からデモ曲をやりとりするなどして作品に携わってきた。ボーカル曲「前前前世（ぜんぜんぜんせ）」を含む20曲以上の劇中音楽すべてを同バンドが制作している。

RADWIMPSは、映画と自分たちの音楽が掛け合わさるなら「お互いの領域にオーバーラップし、響き合い、結びつき、共に冒険ができるようなものであったら、素敵だなあと思っていました」といい、本作ではその理想がかなったことをうかがわせる。作品の世界にこの1年間どっぷりつかり、「おそらくすべてのシーンの、すべてのセリフが今は言えると思います」というほどだ。「ここからいよいよ仕上げの作業でどんなマジックが起きるのか、最後まで楽しみで仕方がありません」と期待を寄せ、「この作品に携われたことを光栄に思うと共に、皆さんの人生に寄り添い、心の中にずっと残っていく作品になるよう最後まで心を研ぎすまして全力で取り組みたいと思います」とコメントを寄せた。

一方の新海監督は、「誰に音楽をやってほしいかと問われた時、実現の可能性を考えもせずRADWIMPSが好きだと答えました」と明かし、「正式に一緒にやろうと決まった時から今のこの瞬間まで、ずっと夢を見ているように幸せです」と語る。楽曲「前前前世」を受け取った1年以上前のことを鮮明に記憶しており、「部屋に座ったままではとても聴けず、外に出て歩きながら聴き、雨が降ってきても繰り返し聴き続けました。まさに映画に捧げられた曲で、胸が詰まりました」と述懐。そして「セリフ、楽曲、野田さんの声など音の主役がシーンの中でどんどん移り変わっていくような、新しい感覚のアニメーション映画になるはずです」と自信をにじませた。

主人公・立花瀧の声優を務める神木隆之介も、「前前前世」を初めて聴いた時の感想を「これまで感じた事のない衝撃を受け、鳥肌が立ち、自分の中で『君の名は。』の世界観がさらに鮮やかになり」、意欲をかき立てられたと語っている。

本作は、少年と少女が経験する恋と奇跡の物語。山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉（みつは）と、東京に暮らす男子高校生の瀧（たき）。出会うはずのない2人は、ある日、心と身体が“入れ替る”不思議な夢の中で、お互いの存在を知る。運命に翻ろうされていくヒロイン・三葉役には、上白石萌音が声を吹き込む。