“日本の孫”徳永ゆうき、初参加の山田洋次監督作で原付免許取得
2016年3月1日 20:45

[映画.com ニュース] 山田洋次監督の最新作「家族はつらいよ」のイベントが3月1日、東京・新宿明治安田生命ホールで行われ、出演した若手演歌歌手・徳永ゆうきが出席。“日本の孫”として親しまれる徳永が、劇中でも披露する「男はつらいよ」のテーマ曲を観客約300人の前で生披露した。
「男はつらいよ」シリーズ以来、約20年ぶりに山田監督が手がける人情喜劇。妻夫木聡、蒼井優、橋爪功、吉行和子ら、「東京家族」(2012)で一家を演じたキャスト陣が再結集し、熟年夫婦の離婚騒動を軽やかに描いた。
第56回日本レコード大賞で新人賞に輝き、映画「福福荘の福ちゃん」などにも出演した徳永は、山田組に初参加。演技指導の様子を聞かれると、「山田監督に『寅さん歌えるかい?』と聞かれました。台本にはなかったんですけどね。『はい、歌えます』と言ったら、『じゃあ歌いながらバイクに乗ろうか』」と告白する。さらに「この映画のために免許を取得しました。今までで教習所と撮影の2回しか運転していないです」と苦笑し、「なおかつ寅さんのテーマ曲を歌いながらですから、いろんな意味でドキドキしましたね」と初めて尽くしの撮影現場を振り返った。
また、徳永の両親の出身地である鹿児島・奄美大島は、山田監督が足繁く訪れるお気に入りの地でもある。「その縁で山田監督や山田組の皆さんと奄美大島に行き、交流しました。監督に気に入って頂いたことがきっかけで、オファーを頂きました」と今作の出演経緯を説明。続けて、「山田監督という日本を代表する監督なので、ドッキリじゃないかと思った。(役どころは)どんなエキストラかと思ったら、台本にセリフもあって驚きました」と当時に思いを馳せた。
映画を通じ家族の温かみを再確認したと述懐する徳永は、毎日父親と電話で1時間以上話し込むという。出演に際し、両親の反応は「びっくりしていました」と明かし、「『徳永ゆうきという存在を、いろんな人に知って頂くチャンスやな』とも言っていました」と激励されたことを振り返る。そして、“演歌歌手・徳永ゆうき”を柱に据えつつ、「(俳優として)機会を頂いたら、またチャレンジしてみたい気持ちもあります」とさらなる飛躍に前向きな姿勢を示していた。
イベント終了後には、出入り口に立った徳永が観客ひとりひとりを丁寧に見送るひと幕も。ファンの反響は上々で、徳永は「番組で見たよとか、歌声楽しみにしていた、車掌のアナウンスのモノマネを聞けてよかっただとか、嬉しいお言葉をたくさん頂きました」と感無量の面持ちで語った。「家族はつらいよ」は、3月12日から全国で公開。
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