「MOZU」スピンオフで重要人物を演じた桐谷健太、「心して見てほしい」と呼びかけ
2015年11月1日 08:00
[映画.com ニュース] テレビドラマに続き、11月7日には劇場版も公開となる「MOZU」シリーズのスピンオフ、WOWOW×TBS共同制作ドラマ「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所~砕かれた過去編」で、物語のキーキャラクターを演じた桐谷健太が、インタビューに応じた。
スピンオフシリーズは、WOWOWとTBSの共同で、本作と「美しき標的編」の計2作品が製作される。主人公は、警視庁公安部・倉木(西島秀俊)や、その同僚・美希(真木よう子)と共に事件解決に奔走した熱血刑事・大杉良太(香川照之)。警察を辞めて私立探偵となった大杉が、相棒の交番巡査・鳴宮啓介(伊藤淳史)と共に、難事件に挑むさまが描かれる。
桐谷が演じるのは、大杉の後輩刑事であり、ある人物に妻子を殺されたという壮絶な過去を持つ三島。大杉が警察を辞めるきっかけにも関わる重要な役どころだが、桐谷は「信頼感のある状態で撮影に入れた」とプレッシャーは皆無だったと語る。「MOZUの作品は全作拝見していますし、台本を読んだ時点で強烈だった。僕はこの役をとにかく最後まで果たすというか、全うするだけでした」。だが、実際に演じるに当たっては、役と自分のバランスのとり方に想像以上に苦労したという。「(シリアスすぎる)役にずっと入り込みすぎると危険だと思ったので、今回は切り替えをしっかりしようと最初に決めました。でも、そういう意識でいても、プライベートにはその香りは残っていて、楽しいって気分になかなかなれない。やっぱり忘れ切れていないところもあって……。それくらい強烈な役をいただきましたね」。
「夜に1人、公園で号泣していました」と語るほど役に引っ張られがちだった桐谷にとって、座長である香川の存在には学ぶところが多かったようだ。「香川さんは以前から、『芝居がうまいことも大事だけど、やっぱり人間性だよ』とおっしゃっていて、改めてこの人はそれを本当に実行しているなと感じましたね。一緒にやっていても、こちらに対して親心のような優しさを持ってくれている。今回の役は(演じるにあたり)助走が必要だったのですが、香川さんは現場を明るくする時はぱっと明るくして、でも僕が役に入っている時は1歩下がって見てくれている感じはしていました」。三島のバックボーンを自分で考えて紙に書き、「撮影の最終日は、(これから撮影するシーンを)想像するのもきつくなっていましたね」という状態になるまで心身ともに役にささげた。撮影を振り返った桐谷は、「すごく強烈なので、心して見てほしい。強烈な何かが自分の心の中に残ります」と力強く語った。
WOWOW×TBS共同制作ドラマ「MOZUスピンオフ 大杉探偵事務所~砕かれた過去編」は桐谷のほか、早見あかり、浦井健治がシリーズ初参加。MOZU全作品を手がける羽住英一郎監督がメガホンをとった。11月15日にWOWOWプライムで放送(「美しき標的編」は11月8日)。なお、WOWOWプライムでは11月1日にはテレビシリーズの再編集版が放送、11月3日からは全15話が一挙放送される。
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