俳優・健太郎、銀幕デビュー作「俺物語!!」で経験した“悔しさ”と“刺激” を明かす
2015年10月26日 09:00

[映画.com ニュース]俳優でモデルの健太郎が、鈴木亮平主演作「俺物語!!」で銀幕デビューを果たした。これまで日本テレビ系「学校のカイダン」や、フジテレビ系「昼顔 ~平日午後3時の恋人たち~」といったドラマに出演してきた健太郎が、初となる映画の現場で得た思い、そして自身の今後を熱く語った。
健太郎は、出演が決まった際のことを「素直にうれしかったです」と振り返る。同時に不安や緊張も感じていたそうだが、「映画の現場に入って、リハーサルをしっかりやっていくということに対し、とても魅力を感じました」とほほ笑む。自身と同じくモデル出身で、年齢も近いキャストが多いこともあり、現場では積極的にコミュニケーションをとり撮影に臨んだ。
今作では猛男の友人であるお調子者の高校生・栗原役を務めているが、当初は砂川役でオーディションを受けていた。結果として砂川は、「海街diary」「ヒロイン失格」など話題作に引っ張りだこの坂口健太郎が演じることになり、健太郎は「自分と同じく、モデル出身の坂口さんが砂川になって、最初は正直、悔しい気持ちが大きかったです」と率直に胸中を吐露する。それでも、「栗原という役を演じている時に、その役を自分自身が愛して演じ、栗原役で選んでいただけてよかった」と冷静に評価し、「自分としてはまだまだ足りないところだらけですが、その時にできることを全力で出し切れたと思います」と胸を張った。
また、約30キロの増量という過酷な役作りを経た主演・鈴木の役者魂には、「とても刺激を受けました。役作りで体重を30キロも増やすというのは、なかなかできることではないので、すごい」と最敬礼。鈴木の姿勢を目の当たりにし、自身の役への心構えが変化したという。「今までも(役作りのために)『そのキャラクターだったら、何を考えるだろうな』と考えてはいたんですが、その時間が格段に増えました。最近は自分のことを考える時間よりも、役のことを考えている時間の方が多いです」

そんな健太郎の目標は、スペインを代表する演技派俳優ハビエル・バルデムだ。特に衝撃を受けた作品は、バルデムが凶悪な殺し屋役に扮し、第80回米アカデミー賞の助演男優賞に輝いた「ノーカントリー」だといい、「バルデムの目がすごく怖かった。目でお芝居をしていて、自分も目つきひとつで表情を変えられるような役者になりたい」と明かした。
そしてまた、自身の今後をどのように考えているのだろうか。「役者としてもっといろいろな役をやりたいという思いが、一番強いです。今までは不良っぽいというか、悪いタイプの役が多かったので、初めて会う人からはそのイメージを持たれて、『もっと怖いかと思った』と言われることが多いんです。お調子者の役はもちろん、もっと振り幅の広い役をやっていきたい」。11月7日からは、出演ドラマ最新作「トランジットガールズ」の放送が始まる。燃えたぎる意思を湛えた健太郎の瞳は、役者としての成長の道筋を真摯に見据えている。
「俺物語!!」は、累計発行部数450万部を誇る人気少女漫画を映画化。高校生離れした顔面と屈強な肉体を持つ剛田猛男はある日、女子高生・大和凛子を助け、一目ぼれする。後日、お礼を受け取った猛男だったが、凛子が猛男の親友・砂川誠を好きになったと感じ取る。猛男は落胆しながらも、ふたりの恋愛成就のため奮闘し始める。10月31日から全国で公開。
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