【世界の映画館めぐり】中国・成都、世界最大の単体ビル内のIMAXで「M:i5」を見る
2015年10月2日 07:00
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[映画.com ニュース] パンダの故郷や三国志ゆかりの地として知られる中国四川省成都市。ここには現在世界最大の単体ビルといわれる「新世紀環球中心」という名の商業施設があります。東京ドーム38個がすっぽり入るというとてつもなく広いこの建物の中に、15スクリーンを擁する巨大シネコンがあり、中国西南地域最大規模のIMAXシアターが入っています。今やハリウッドに次ぐ映画市場規模を誇る中国のシネコン、そしてIMAXシアターはどんな感じなのでしょうか? 日本でも10月3日からIMAX上映が決定した「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」を映画.comスタッフが見てきました!

劇場名は星美国際影城・成都環球店。首都北京をはじめ中国全土の大都市で展開するシネコンチェーンで、今回訪れた時には「ミニオンズ」「ピクセル」などハリウッド大作のほか、「黒衣の刺客」などの中国映画が上映されおり、日本映画はなし。中国の人気小説を映画化した「烈日灼心」にはどうやらBL要素があるとの情報をネットでつかみ、腐女子的な興味をそそられました。
「ミッション:インポッシブル」シリーズ邦題は原題のカタカナ読みですが、中国語の題名は直訳して「スパイの中のスパイ」(謀中謀)で、不可能を可能にする男にふさわしい、なかなかよいタイトルですね。ちなみにイーサン・ハントの漢字表記は伊森韓特でした。既にご覧になった方はオープニングクレジットでお気づきでしょうが、今作は中国の大企業アリババ社が出資しています。
このシネコンは作品や上映時間で値段が変わるシステムのようで、この日は平日の日中で、IMAXのチケットは60元(約1200円)。日本より4割くらい安いですが、昼間の2D上映は25元(約500円)だったので、現地の方からすると、IMAXは結構高額な席なのかもしれません。
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中国のサイトによると、ここは中国西南地域最大級のIMAXシアターで、スクリーンのサイズは縦12.6メートル×横23メートルとのこと。感覚的には日本最大級の「成田HUMAXシネマズ」のIMAXとほぼ同じ位でしょうか。日本の25倍の国土と10倍の国民を抱える中国では各都市でIMAXシアターが爆発的に増えており、成都には、昨年さらに大きなスクリーン(縦13メートル×横23.4メートル)の劇場がオープンしたそうです。
座席は545席。傾斜のついた広々とした場内には、えんじ色を基調とした落ち着いた色合いの椅子がずらりと並び、前方には圧倒の大きさのスクリーンが鎮座。目立つゴミも落ちておらず、館内はきれいでした。劇所入り口に上映作品を案内する電光掲示板に残席数が表示されるのですが、購入時点で埋まっていたのは40席弱で、だだっ広い劇場の真ん中で特別な試写会に呼ばれたような優雅な気分で鑑賞できました。
「携帯OFF、飲食は静かに」や「映画泥棒」のような日本でおなじみのマナー広告はなく、外資系の高級車など、富裕層向け商品のCMが流れていたのが印象的でした。作品は噂に違わず安定の面白さ。詳細は割愛しますが、あのテーマソングを大音量のサラウンドサウンドで聞き、ウィーンのオペラ座のシーンやモロッコの街中を駆け巡るカーチェイスを半端ない迫力で体感できるのは、やはりIMAXならでは。日本でも中国でもIMAXのクオリティに違いはありません。
エンドクレジットが始まった途端の離席率はほぼ100%で、エンドロールの途中で館内が明るくなって清掃係がお掃除を始めたので、後ろ髪を引かれながらも劇場を後にしました。

ここからは、成都の観光情報を。シネコンのほか、ホテル、スケートリンク、人工ビーチなどなんでもありの「新世紀環球中心」を出て、巨大噴水を挟んだ向かいには、日本の新国立競技場騒動で話題となった建築家ザハ・ハディド氏が手がける「成都現代芸術センター」が建設予定。完成予定画像を見ると、独創的な流線型のフォルムがかっこよく、費用の問題はさておき「新国立、やっぱり屋根付きのザハ案にしましょうよ」と言いたくなります。
成都にはパンダ繁殖基地をはじめ、魅力的な観光スポットがいくつもありますが、諸葛亮孔明、劉備らを祀った武侯祠はまさに三国志・蜀国ファンのための聖地。ちなみに魏・呉関連の人はいません。市中心の繁華街には世界のブランド店の入った近代的なビルが並び、伊勢丹、イトーヨーカドー、ユニクロ、スタバなど日本でもお馴染みの店舗がたくさんあり、買い物には困りません。去年は無印良品の有楽町店に次ぐ世界最大規模の店舗がオープンし、カフェやIDEEも入っておりかなりおしゃれです。
グルメはスパイシーな四川料理が基本で、本場のスープのない坦々麺は絶品。もっとディープな体験をしたい方は、あちこちにある火鍋店に豚の脳みそなどの珍味がデフォルトでメニューにありますし、街中でウサギの頭のスパイス煮が売られているので、手軽にインディ・ジョーンズやレクター博士の気分を味わえます。
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