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三船敏郎さんドキュメンタリー、ベネチアで高評価!

2015年9月10日 12:55

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「ミフネ ザ・ラスト・サムライ」の一場面
「ミフネ ザ・ラスト・サムライ」の一場面

 [映画.com ニュース] 第72回ベネチア国際映画祭で9月7日(現地時間)、今年公式部門唯一の日本映画であるドキュメンタリー「ミフネ ザ・ラスト・サムライ」が上映され、高い評価を受けた。

本作は、1997年に他界した三船敏郎さんのドキュメンタリー。三船さんの大ファンであり、「ヒロシマナガサキ」などの作品で日本にも造詣が深い日系三世のスティーブン・オカザキがメガホンをとった。

三船さんとベネチアの縁は深く、世界的に名声を得るきっかけとなった「羅生門」は、51年に同映画祭の金獅子賞を受賞。その後も出演作が8本選ばれているとともに、65年には「赤ひげ」で最優秀男優賞を受賞している。だが、海外にも配給されるような劇場用ドキュメンタリーが作られたのは、今回が初めて。それだけに注目度は高く、会場は満席となった。

上映前には日本から駆けつけたコンサルティングプロデューサーであり、三船さんの孫にあたる三船力也、プロデューサーの中沢敏明木藤幸江が登壇。力也氏は流暢な英語で、「50年前、祖父が男優賞を頂いたここベネチアでワールドプレミアを迎えられたことをとても光栄に思います」と挨拶。また中沢氏は、「私は28年間、三船敏郎さんと一緒に仕事をしましたが、彼は私生活でも本当に侍のような方でした。もしかしたら一生侍を演じていたのかもしれない。この映画では、それが重要なポイントとなっています」と語った。

映画は黒澤明監督との絆を焦点にしながらも、三船さんの生い立ちから戦時中の兵士としてのエピソード、そして東宝のニューフェイスとしてデビューした後の、さまざまな撮影の体験などを、共演者やスタッフ、遺族の発言を交えて紹介し、天賦の才を持つ俳優であるとともに、規格外の「サムライ」だった三船さんの人と成りを浮き彫りにする。終戦後、軍から配給された毛布で自らスーツを縫ったこと、共演者に手料理を振るまったり、スタントなしに本物の矢が飛び交うなかで演技をし続けたことなど、その豊富な逸話に70分という上映時間があっという間に過ぎる。

惜しむらくは「世界のミフネ」に相応しく、海外の映画人のコメントなども欲しかったところだが、製作側は今後ディレクターズ・カットなどの可能性を検討するとともに、日本公開も準備中という。さらに力也氏によれば、2016年にハリウッド殿堂入りが決定し、18年には「風林火山」でなじみのある山梨県に、三船さんの美術館をオープンする予定だという。ともあれ、ドキュメンタリーとしても優れた本作が、日本の観客の目に触れる機会を待ちたい。(佐藤久理子)

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