篠原涼子が振り返る、「アンフェア」雪平夏見との10年間
2015年9月6日 12:30

[映画.com ニュース] 2016年1月に連続ドラマとして幕を開けた「アンフェア」が、10年の月日を経て、劇場版第3弾「アンフェア the end」をもって完結する。検挙率No.1、バツイチ、子持ち、大酒飲み、無駄に美人という破天荒なヒロイン像を構築し、女性刑事・雪平夏見に息吹を注ぎ込んできた篠原涼子に話を聞いた。(取材・文/編集部、写真/江藤海彦)
篠原演じる雪平は、有能な刑事だった父親の死の真相を突き止めるため、警視庁捜査一課の刑事になったという役どころ。型破りな捜査方法で数々の難事件を解決していくうち、国家を裏で牛耳る権力組織から機密データを入手し父の無念を晴らす機会をうかがっているという設定をもとに、今作のストーリーは紡がれていく。
劇場版第1弾となる「アンフェア the movie」(07)は興行収入27億2000万円、第2弾「アンフェア the answer」(11)は同23億4000万円の大ヒットを記録。完結編を求めるファンの声が日増しに高まっていったが、製作サイドもまた完結編を念頭に入れていた。そこには、「雪平の父親を殺した犯人を明かさなければ終われない」という思いがあり、それがようやく結実。今作では、東京地検特捜部の村上克明検事、その父で元検事総長・村上成明の連続殺害事件に端を発し、ついに全ての謎が明らかになる。今年1月20日にクランクインした篠原は4月初旬、埼玉県内の満開の桜並木でオールアップを迎えた。
4年ぶりに雪平を演じた篠原は、「10年間連れ添ってきた役、そして作品が終わっていくのは寂しいですが、本当に出し惜しみすることなく出来たので、早く皆様にお届けして見て頂きたいなという気持ちでいっぱいです」と清々しい面持ちを浮かべる。ドラマシリーズから続投する加藤雅也、阿部サダヲ、寺島進に加え、前作「アンフェア the answer」から参加する佐藤浩市らと臨んだ撮影現場は、緊張感漂うなかにも良い空気が流れていたようだ。「和気あいあいとした感じなんですが、本番になるとものすごく締まるんです。ギャップが激しいというか、その辺は『アンフェア』らしいなと感じますね。皆さん、もうチームワークが出来ていますので」。
また今作には、新たに永山絢斗、AKIRA、吉田鋼太郎らが参戦し、陰謀と裏切りの世界に彩りを添える。なかでも、永山は雪平の協力者となるシステムエンジニア・津島直紀役。くしくもドラマシリーズでは実兄の瑛太が雪平の相棒・安藤一之を演じているだけに、篠原の胸中を去来した思いを聞いてみると、「運命的なものっていうのはあまり感じませんでした。それよりも、兄弟なのに『自分は自分でやる』みたいに、ストイックに演じているところが、ものすごくプロフェッショナルだなと感心させられました」と笑みを浮かべる。
4年前の11年、筆者は前作「アンフェア the answer」の公開直前にインタビューで相対した筆者に、篠原は短くないブランクに関して全く不安がなかったわけではないと告白。ただ、佐藤嗣麻子監督が執筆した脚本を読み、「私の悩みなんてすっ飛んじゃうくらいに面白くて、早くやりたいなという気持ちのほうが強くなった」と明かしている。
「アンフェア the special ダブル・ミーニング」シリーズ以外の全脚本を手がけている佐藤監督の存在があるだけに、篠原は全幅の信頼を寄せているが、今作の脚本はこれまでとは異なる心境で読み進めていったようだ。「今回は完結が前提にありながら読ませて頂いたので、ものすごく慎重にページをめくる感じでしたね。でも、読み終わった後はいろんな謎が解き明かされていて、見てくださる方がきっと納得頂けるんじゃないかなという終わり方だったので、撮影がすごく楽しみだなと思いました」
10年間にわたり苦楽をともにし、「アンフェア」シリーズ、そして雪平夏見を二人三脚で育て上げてきた佐藤監督に対し、篠原はいま何を思っているのだろうか。
「感謝の気持ちでいっぱいですね。10年間を通して、多くのスタッフの方々、キャストの方々と出会えたことが一番のプレゼントだと思っているんです。嗣麻子さんと出会えたことはありがたく、本当に感謝しています。今後も、何か別の形でご一緒できるよう、一生懸命、頑張っていきたいと思っています」
篠原の映画出演は、今作までで17本を数える。主演作は「アンフェア」シリーズの3本のみだが、過去2本は結果を残している。もっともっと銀幕の世界でその勇姿を見たいと考えている映画ファンは、少なくないはずだ。しかし、篠原はどこまでも謙虚な姿勢を崩さない。「映画の世界で私はまだまだ実績がないので、きちんと土台作りをしていきたいですね。これからも努力を続けていきます」
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