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塚本晋也監督、終戦記念日の「野火」上映に「感慨でいっぱい」

2015年8月15日 22:35

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塚本晋也監督
塚本晋也監督

[映画.com ニュース] 塚本晋也監督・主演の映画「野火」の終戦記念トークイベントが8月15日、東京・渋谷のユーロスペースで行われ、塚本監督と出演の森優作が出席した。70回目の終戦記念日での上映に、塚本監督は「何10年も前から撮ろうと思っていたんですが、ずっと終戦記念の日にかかるように上映をしたいと思っていて、その期間が長かった。本当にこの日が来たことが信じられないような、感慨でいっぱいでございます」と胸の内を明かした。

大岡昇平氏の同名小説を、塚本監督が自主製作で映画化。第2次世界大戦末期、フィリピン・レイテ島にとり残された日本兵の壮絶な逃避劇を描く。次第に狂気を帯びていく若い日本兵・永松を演じた森は、撮影前には戦争への実感がなかったそうだが、「『野火』という物語は自分にとってすごく衝撃的で、こういう事実があったということを知り、考え方が変わった。すごい体験をさせてもらいました」と述懐する。さらに、「物事に対して敏感になって、戦争は戦争としてとらえ、今の自分はどうなんだということを、ものすごく考えるようになった。戦争という言葉に距離を感じるところから、今の社会を意識する変化があったと思います」と明かした。

これを受け、塚本監督は「森君が実感がないという以前に、30歳も年上の僕の世代でも、生まれた時は高度成長期の真っただ中で、戦争の面影は全くなかった。祖父母や父・母も戦争のことを話す雰囲気でもなかったので、同じように、全く戦争の実感もなかった」と振り返る。そして「今はある種、あんなに遠かった戦争が間近に迫っている。今の若い世代の人たちは、かなりアンテナを立てて社会に接していかなければいけない世の中になってきてしまった」と神妙な面持ちで語った。

また、この日は25歳以下の来場者は500円で鑑賞できる特別興行を行っており、塚本監督は「若い人に見て頂くことが大きなテーマでした。かなり小さい方も(客席に)いらっしゃるので、うれしいです」とほほ笑む。観客から「製作において参考にした作品は?」と質問が寄せられると、塚本監督は「実際の(レイテ島)体験者の話や、『野火』原作の強さ」としたうえで、「いつも影響を受けている戦争映画は、フランシス・フォード・コッポラの『地獄の黙示録』。時々、喝入れで見るんです」「あとは、オリバー・ストーンの『プラトーン』。ベトナム戦争の恐ろしさを描いています」と答えていた。

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