「図書館戦争 THE LAST MISSION」邦画史上初のドルビーサラウンド7.1を採用
2015年7月20日 23:55

[映画.com ニュース] 岡田准一主演、有川浩氏原作の映画「図書館戦争 THE LAST MISSION」が、ドルビーサラウンド7.1を採用することが明らかになった。これまで日本国内で上映された作品でドルビーサラウンド7.1を取り入れていたのは、「パシフィック・リム」「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「アイアンマン3」「ホビット 思いがけない冒険」などハリウッド超大作のみで、日本映画では今作が初となる。
ドルビーサラウンド7.1は、より高度な音場の奥行き感とリアリティをもたらすために開発された映画音声フォーマット。従来の5.1chに2chを追加し、サラウンドをサイドのLRとリアのLRの合計4chにすることで、観客を映画の世界に引き込む。音の左右の移動や定位を向上させるだけでなく、個々のサウンドがよりクリアで明瞭になり、空間内の「スイートスポット」(最適位置)を拡大。劇場内の中央に位置する一握りの座席以外でも、快適なサラウンドを体験することが可能になる。
今作には、多数の銃器を使用した図書館内での銃撃戦のシーンがあり、制作陣は戦場の真っただ中に放り込まれたかのような効果音付けを追求。サウンドデザイナーの谷口広紀氏は、「この映画は、ある意味“戦争映画”とも言える映画なので、戦場の中にいる臨場感を追求するためには現在スタンダードである5.1chでは限界があると感じていました」と述懐。谷口氏はPlayStation4専用ゲームのサウンドデザインでドルビーサラウンド7.1での作業を経験していたこともあり、「映画でもこれをやるべきだと思った」という。そんな制作側からの提案に受け、邦画での初採用作品を検討していたドルビージャパン社も快諾し、実現した。
メガホンをとった佐藤信介監督も、音の仕上がりについて「現実に存在する空間を生かした近未来設定の映画なので、7.1chよる音響効果によって空間感がよりリアルに感じられ、もっと空想が広がるのではないかと思います」と満足げだ。「ネットやDVDで映画を見る機会も増えてきていると思いますが、この作品をきっかけに、映画館で見てより良かったと感じていただけるといいなと思います。 映画『図書館戦争』でしか味わうことができない音響体験を、ぜひ映画館で楽しんで欲しいです」と話している。
「図書館戦争 THE LAST MISSION」は10月10日全国公開。
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