三浦春馬、水原希子ら軍艦島に“進撃”!撮影以来の凱旋に感無量
2015年7月3日 05:00

[映画.com ニュース]諫山創氏の大ヒットコミックを実写化映画化する「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の完成報告会見が7月2日、ロケ地でもある長崎県の軍艦島(端島)で行われ、主演の三浦春馬をはじめ共演の水原希子、本郷奏多、石原さとみ、樋口真嗣監督らが出席した。
現在ドイツ・ボンで開催中の第39回世界遺産委員会(6月28日~7月8日)で、軍艦島を構成遺産に含む「明治日本の産業革命遺産」が正式採用されようとするなか、昨年5月11、13日にロケを行った三浦、水原らが同所に“凱旋”した。一般の立ち入り禁止区域での会見は、初めて。世界遺産に登録されると同区域での撮影許可が下りることは見込めないため、最初で最後の機会といえる。
主人公のエレンを演じた三浦は「この軍艦島で完成会見ができて、幸せな気持ちでいっぱい。この地に戻って来られるとは思っていなかった」と感無量の面持ち。撮影時は、「人口5200人くらいのこの島で、男たちが炭鉱を築き上げたという歴史に触れ、当時の活気を肌で感じた」という。だからこそ、「『進撃の巨人』を撮るために、しっかりと地に足をつけてやらなければ足元をすくわれるような気にさせられた」と振り返った。
メガホンをとった樋口監督は、「1週間分くらいの量のものを2日間に分け、2チームで同時に撮っていた。すごいスピードだったから、記憶があまりない」と吐露する。軍艦島については、「悲しくて美しいと思った」そうで、「こういう場所は日本はおろか、世界でもなかなかない。この雰囲気を、演じる人に感じてもらいたかったんです」と説明。同所でクランクインした水原は、船から見て圧倒されたと明かし、「廃墟とは違う不思議な力を感じますね。最初は怖いと思っていたけど、何かザワついている活気を感じました」とほほ笑んだ。
昨年の撮影では、急造した仮設トイレが強風で飛ばされるといったトラブルもあったという。それだけに喜びもひとしおの様子の石原は、完成した本編を見て「ホッとしました。頑張って良かったなと。私の愛と欲と探究心が詰まっていて……本当にホッとした」と安堵の面持ち。本郷も、「巨人の迫力が、CGではなく特撮ならではのものが出ていてすごかった」と手ごたえを感じている様子だった。
渡独するため会見は欠席した田上冨久長崎市長は、前日に報道陣の取材に応じた。昨年は約20万人が軍艦島を訪れたといい、「軍艦島のことをまだ知らない皆さんが大勢いるはずです。『進撃の巨人』を見て、軍艦島、そして長崎に関心を持って頂けるよう、この映画が入口になってくれたらありがたい」と真摯な眼差(まなざ)し。そして、「多くの人の力を借りてここまで来られました。ドイツでは必ず登録となるよう、最後の瞬間まで全力を尽くしたい」と語った。
映画は、人間を捕食する謎の巨人たちから逃れ、巨大な壁の内側で暮らしていた人類が、100年の時を経て再度出現した巨人の脅威に立ち向かっていく姿を、原作者の諫山氏監修のもと新たなキャラクターも盛り込んで描く2部作。「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は、8月1日から全国で公開。後編にあたる「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」は、9月19日から全国公開。
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