本木雅弘「天空の蜂」で初共演の江口洋介をいじり気味に称賛「頼りがいが違う」
2015年6月22日 16:15

[映画.com ニュース] 人気作家・東野圭吾氏の小説を映画化した「天空の蜂」の完成報告会見が6月22日、都内のホールで行われ、主演の江口洋介をはじめ本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛、堤幸彦監督が出席した。
最新鋭のヘリコプターが乗っ取られ、原発に落下させようとするテロの危機に見舞われた人々を描くサスペンス。ヘリの設計技師を演じた江口は、「脚本を読んで、子供から大人まで伝わる感動作にしたいと思った。危機感のある非常に面白い映画ができた。ウソの中にある真実が、映画ならではのだいご味。それが形になってうれしい」と言葉に力を込めた。
高速増殖原型炉の開発者役の本木とは、同世代ながら意外にも初共演。江口は「作品の選び方に感銘を受けていて、共演が楽しみだった。現場ではその場で感じたままに最後までいけた。毎日の撮影が楽しくて、ブロックを積み上げていくようだった。すごくいいパートナーです」と最敬礼だ。
一方の本木も、「まずはそういうこと」と同意。だが、「2人とも技術者として研究に没頭し家庭をないがしろにしてきた。その後悔をどう立て直していくかというと、江口さん演じる湯原は正直に情熱を持って立ち向かう。私はうじうじして、陰湿で内にこもりながらいくという、互いに持っている資質そのまま。それが自然ににじみ出て、大げさにいえば当たり役だった」と冗談めかしながら明かし、笑いを誘った。
さらに、親子のきずなも映画の大きなテーマのひとつであることから、本木が撮影で家を空けていた昨年6月に、雨で都内でも多くの冠水被害が出た時のエピソードを披露。「ウチは出かけていたけれど、江口さんの場合、すぐに知り合いか業者に連絡をして、しっかり段取りをしたので、足のきれいな奥さん(森高千里)と子供たちが共同で水をくみ上げて一難を取り留めたそうです。その様子を横で見ていたので、元サーファーは頼りがいが違うと思いました」と暴露し、江口も苦笑しきりだった。
20年前に発表されたにもかかわらず、現代を予見するような内容に共感したという堤監督。「3.11を生で見てテロの脅威も感じている我々が、日本で映画にすべき題材。一方で親子の話でもあり、そこに大きな力を注いだ。ハラハラドキドキはあるが、いろんなテーマを感じ取ってほしい」と力説していた。
「天空の蜂」は、最新鋭のヘリを遠隔操作によって奪われ「すべての原発の停止」を要求された人々が、さまざまな思惑を絡み合わせながら燃料が切れ原発に落下するまでの8時間で危機を回避しようとするサスペンス。9月12日から全国で公開される。
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