黒沢清監督「岸辺の旅」に小松政夫&蒼井優&柄本明
2015年5月14日 13:30
深津絵里と浅野忠信が夫婦役で共演する本作は、湯本香樹実氏の同名小説を映画化したラブストーリー。夫・優介(浅野)が、失踪してから自宅に戻るまでの3年間で世話になった人々のもとを、妻・瑞希(深津)とともに再訪するというストーリーだ。
黒沢組初参加となる小松が演じるのは、孤独な初老の新聞配達員・島影。優介の過去の秘密を知り、瑞希と対じしていくことになる松崎朋子を演じる蒼井は、黒沢監督がメガホンをとったWOWOWの連続ドラマ「贖罪」に出演しているが、映画では初顔合わせとなる。2003年の「ドッペルゲンガー」以来12年ぶりに黒沢作品に出演した柄本は、優介を先生と慕う農家の星谷を演じた。
夫・優介(浅野)が失踪してから3年。妻の瑞希(深津)は喪失感を乗り越え、ピアノ講師をしながら暮らしていた。そんなある日、夫が突然帰ってきて、「俺、死んだよ」と告げる。瑞希は優介に誘われるがまま、彼が過ごした最期の時間をめぐる旅に出る。その道中で、お互いへの深い愛を改めて感じ合うふたり。しかし、瑞希が優介を見送り、言えなかった「さようなら」を伝える時は刻一刻と近づいていた。
キャスト情報とともに、10月1日から東京・テアトル新宿ほか全国で公開されることも発表された。本作は、5月13日(現地時間)に開幕した第68回カンヌ映画祭ある視点部門に正式出品されるほか、フランスで今秋公開されることも決定している。