今度の“右京”は小説家!水谷豊が「王妃の館」で受けたプレッシャーとは?
2015年4月23日 07:30

[映画.com ニュース] 直木賞作家・浅田次郎氏のベストセラー小説の映画化「王妃の館」に主演し、人気ドラマ「相棒」シリーズの主人公と同じ“右京”の名を持つ天才作家を演じた水谷豊に、同作の見どころを聞いた。
すべての旅行者を魅了する伝説のホテル「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ(王妃の館)」を舞台に、「1つの部屋を2組に同時提供する」という、倒産寸前の旅行会社が仕組んだ二重売りツアーに参加した2組のツアー客、ワケあり男女11人の人間模様がユーモアたっぷりに描かれる。22日間に及ぶフランス・パリのロケ撮影を敢行、日本映画初のベルサイユ宮殿での撮影が実現したことも話題だ。
「最初に足を踏み入れた時、そして撮影が終わった時にものすごいものを感じました」と、歴史的な重みと豪華けんらんさを持つ世界遺産での撮影を振り返る水谷。だが、「芝居をしているその瞬間のことは、全部忘れているんですよね。もちろんそこにいる、ベルサイユの鏡の間でこうしゃべっているというのはあるんですが、芝居の時はいつも『こういう場所でやっているんだ』という意識はまるでなくなる状態になるんです。その空気の中で、当たり前に、自然にそこにいるように芝居をしているわけですから」と言う。「その人に見える、演じる役と本人が境目なく見えるようにすること」を芝居の身上とする、水谷らしい言葉だ。
その水谷が今作で演じるのは、おかっぱ頭にハーフパンツでタイツ履きという、カラフルで個性的なファッションが印象的な天才小説家・北白川右京。「原作を読んでいる時から、イメージの中にあの姿が出てきた」という水谷のラフスケッチをもとに、衣装が設定された。「恐らく、こういう人はこの世にはいないでしょうけれども、いてほしい人ですね。(変わった人だけれど)映画の中であれだけ問題を抱えた登場人物たちを、数々のアドバイスで、気持ちのいい世界に連れて行ってくれるじゃないですか(笑)」。

劇中では、セーヌ川のクルーズ中に、ワンカットでフランス語の長ぜりふを披露するシーンがあるが、かなりのプレッシャーだったという。
水谷は「本当は、パリに着いて2週間程経ったところで撮影の予定だったんですけど、色んな都合で初日になったんですよ。僕は、フランス語は向こうに行ってから勉強しようと思っていたから、急きょやらなきゃいけなくなって、これがちょっと……(笑)」と苦笑いし、「心地よいクルーズどころじゃない。カメラマンが(背景に)撮りたいスポットもあるわけですから、一度失敗すると、また同じ場所に戻るまで1時間半ぐるっと回ってこなきゃいけない。それにNGを出すと、その後の撮影スケジュールがダメになってしまうという状況だったんです。だから、パリへは改めて何のプレッシャーもなしにもう1回行ってみたいですね(笑)」と振り返った。もちろん結果は「1発でOK。神さまはいるなぁと思いましたね」。
共演は田中麗奈、吹石一恵、安達祐実、緒形直人、石橋蓮司、安田成美、石丸幹二ほか。「探偵はBARにいる」の橋本一監督がメガホンをとった。4月25日から全国公開。
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