映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

高良健吾&石田ゆり子、気仙沼市民と涙ながらに“命”について語り合う

2015年2月3日 05:00

リンクをコピーしました。
気仙沼市民と語りあった高良健吾と石田ゆり子
気仙沼市民と語りあった高良健吾と石田ゆり子

[映画.com ニュース] 俳優の高良健吾石田ゆり子が2月2日、宮城・日本バプテスト気仙沼教会で行われた出演映画「悼む人」の特別試写会に、原作者の天童荒太氏、メガホンをとった堤幸彦監督とともに出席した。初めて気仙沼を訪れた2人は、2011年の東日本大震災によって家族を失った人々の声に耳を傾け、“命”について語り合った。

震災から4年、街を襲った生々しい傷跡はそこかしこに残されたままだ。会場には約100人の市民が招待されたが、震災によって妻を亡くした男性、息子を失い自身はがんと闘病中の女性など、多くの人が映画を通して“大切な人たち”へ思いを馳せ、声を詰まらせながら感想を伝えた。

場内の熱気を肌で感じ取った2人は、市民の声に対して静かに聞き入り、丁寧に応じた。高良は、「僕は家族も親戚も生きていますが、これまで役で人を殺したり、殺されたり、自分から死んでしまったり、そういう役が多かったんです。疑似体験でしかありませんが、僕はそのたびに死を感じてきたんです」と説明。さらに「命の使い方について毎日考えているんです。どういう風に生き抜くか。そういうタイミングで『悼む人』に出合えたんです」と目元を真っ赤にしながら、真摯な面持ちで語った。

一方の石田は、自ら直訴して出演が決まっただけに並々ならぬ決意を胸に秘め、役を演じきった。「撮影の1カ月半は自分を捨て、役に捧げるつもりでやりました。この会場の空気が温かくて、愛情に包まれていて、胸にくるものがあります」と涙をぬぐい、「私が宝物だと思っているこの映画を、どうぞ愛してあげてください」と声を絞り出した。そんな2人を穏やかな表情で見守った堤監督は、「本当にありがとう」と感謝の言葉を投げかけた。

また、同市出身で歌手の熊谷育美も出席し、主題歌「旅路」を熱唱。これには高良、石田も感極まり、「この曲を聴くといつも震える」(高良)、「熊谷さんの声を聴くと涙が出る。慈愛と母性ですね」(石田)と語り、客席のファンとともに惜しみない拍手をおくった。なお、この日は同市出身の生島ヒロシも応援に駆けつけた。

舞台挨拶後に取材に応じた高良は、「皆さんは毎日悼まれているんですよね。家族、友達、親戚。そういった方々の前での上映は、ちょっと怖くもあった。でも、精いっぱいやったということだけでも伝えたかった。とても貴重な時間でした」と告白。石田も、「あれだけ辛い思いをされた方々に対して、何を言ったらいいのか分かりません。ただ、映画だからこそ、映画でしか伝えられないことがあると思うんです」と心境を明かした。

天童氏の第140回直木賞受賞作を映画化した今作は、事件や事故に巻き込まれて亡くなった人々を「悼む」ため全国を放浪する青年・坂築静人(高良)や、かつて夫を殺してしまった奈義倖世(石田)、病に冒された静人の母(大竹しのぶ)、静人を追う週刊誌記者(椎名桔平)らが織りなすドラマを通し、人の生や死、罪と赦しを描く。

悼む人」は、2月14日から全国で公開。

フォトギャラリー

石田ゆり子 の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

それでも夜は明ける

それでも夜は明ける NEW

第86回アカデミー作品賞受賞作。南部の農園に売られた黒人ソロモン・ノーサップが12年間の壮絶な奴隷生活をつづった伝記を、「SHAME シェイム」で注目を集めたスティーブ・マックイーン監督が映画化した人間ドラマ。1841年、奴隷制度が廃止される前のニューヨーク州サラトガ。自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた黒人バイオリニストのソロモンは、愛する家族とともに幸せな生活を送っていたが、ある白人の裏切りによって拉致され、奴隷としてニューオーリンズの地へ売られてしまう。狂信的な選民主義者のエップスら白人たちの容赦ない差別と暴力に苦しめられながらも、ソロモンは決して尊厳を失うことはなかった。やがて12年の歳月が流れたある日、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バスと出会う。アカデミー賞では作品、監督ほか計9部門にノミネート。作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞した。

aftersun アフターサン

aftersun アフターサン NEW

父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。

HOW TO HAVE SEX

HOW TO HAVE SEX NEW

ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。

愛のぬくもり

愛のぬくもり NEW

「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。

卍 リバース

卍 リバース NEW

文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。

痴人の愛 リバース

痴人の愛 リバース NEW

奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。

おすすめ情報

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る