南果歩が持論を展開「さよなら歌舞伎町」のタイトルに込められた意味
2015年1月23日 17:15

[映画.com ニュース] 新宿歌舞伎町のラブホテルを舞台にした群像劇「さよなら歌舞伎町」(1月24日公開)に出演した南果歩が、映画.comのインタビューに応じた。
ラブホテルの店長・徹(染谷将太)と、その恋人で有名ミュージシャンを目指す沙耶(前田敦子)というけん怠期のカップルを中心に、歌舞伎町のラブホテルに集まる年齢も職業も違うワケあり男女の人生が交錯する1日を描く。
同作で南が演じるのは、恋人の池沢康夫(松重豊)と逃亡生活を続ける犯罪者の鈴木里美。徹が店長を務める歌舞伎町のラブホテルで働きながらひっそりと暮らし、池沢と2人で翌日に迫った時効を心待ちにしている中年女性だ。南は里美のリアリティを出すべく役作りの段階で自らホテルに足を運んだという。「助監督にお願いして、実際に映画の舞台となった新宿のホテルを見学しました。けれどそこのスタッフは若い男性ばかりで、自分が見たいような憂いのある女性がいなかったので、厚木のホテルまで行きました。そこで教えていただいたことは撮影にも生かしました」。
「里美さんにとって歌舞伎町はかっこうの隠れ家だった」と言う南は、さらに続けて「でも、いつまでもいられる場所ではない。自分の本当の居場所へ行くための通過点のような場所。この映画はあるラブホテルの物語ではなくて、歌舞伎町という不思議な広がりを感じさせる街の物語なんですよね。すごくいいタイトルだと思います」と持論を展開した。
同作のメガホンをとったのは、「やわらかい生活」「ヴァイブレータ」など男女の心の機微を描くことに長けた廣木隆一監督。南は廣木監督の演出について「『目の前に生きている人を撮る』というのが廣木さん流で、その役を生きた充足感がずっしりと体に残る。そういうことが見た後の良さにつながるのでしょう」と魅力の一端を語った。
「さよなら歌舞伎町」は、1月24日から全国順次公開。
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