「パトレイバー」第7章公開に押井監督「こずるい仕掛けになっている」とニンマリ
2015年1月10日 12:00

[映画.com ニュース] 人気アニメ「機動警察パトレイバー」を実写化するドラマ版シリーズの最終章「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第7章」が1月10日、全国50スクリーンで封切られ、主演の真野恵里菜をはじめ、筧利夫、千葉繁、押井守総監督が、東京・新宿ピカデリーで行われた舞台挨拶に登壇した。
約1年をかけて上映してきたドラマ版も今回で最後となり、「最初から付き合って下さった方々、ありがとうございました」と、朝一番の上映に駆けつけた観客に謝辞を述べた押井総監督。「このエピソードだけだと、印象として完結しない部分があちこちに残されている」と明かし、「今回は疑問を並べて、『その答えは(長編版の)映画で見てね』という非常にこずるい仕掛けになっているんですけども(笑)」とおどけてみせ、5月公開の長編版への期待をあおっていた。
舞台挨拶の度に工夫を凝らした衣装でファンを喜ばせている真野は、最終章にふさわしく隊員服で登場した。「やっぱりこの衣装を着ると引き締まるなと思います」といい、「久しぶりにこの隊員服を着たらゆるくなったのが嬉しくて。前は丸かったなと(笑)」と会場の笑いを誘った。また真野は、最終章を迎えた実感がないと語り、「第6章の公開は寂しさがあったんです。年が明けて5月の長編に向けてもあるので、逆に楽しみになっている」と満面の笑みを浮かべた。
今作はこれまでの章とは違い、シリアスな雰囲気に変わる。「隊長(筧)がそういう雰囲気を作ってくれた」(真野)、「集中の仕方が違った。非常に難解なセリフがある。1回や2回聞いただけじゃわからない(笑)」(筧)、「筧さんと間合いを大事にしながら撮ったのが楽しかった」(千葉)と現場の雰囲気を明かした。押井総監督は「どこかでタガが外れているのがパトレイバー。どうしても真面目になりきれない部分を残さなきゃいけない。そこがこのシリーズの面白さで、難しいところでもあるんです」と解説した。
長編劇場版へとつながるエピソード12「大いなる遺産」と、シリーズ総集編を上映。病に倒れた警視総監の後継者人事が噂されるなか、特車二課の解体が現実となり始める。特車二課隊長の後藤田は、先代隊長・後藤が二課存続のため警察内部に仕掛けたという「遺産」を探り、かつて幻のクーデターを率いて今は収監されているひとりの男の存在にたどり着く。
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