松尾スズキ×松田龍平「ジヌよさらば」主題歌がOKAMOTO'S新曲に決定
2014年12月24日 08:30
[映画.com ニュース] 松尾スズキ監督と俳優の松田龍平が10年ぶりにタッグを組んだ映画「ジヌよさらば かむろば村へ」の主題歌が、人気ロックバンド「OKAMOTO'S」の新曲「ZEROMAN」に決定した。今年CDデビュー5周年を迎えた同バンドが長編映画の主題歌を手がけるのは、今回が初となる。
松尾監督が「最後に明るく、前向きになれるような主題歌が欲しい。映画に関係のある内容の歌を作りたい」という希望したことから、映画の音楽監督を務める名プロデューサー佐橋佳幸氏との話し合いにより、OKAMOTO'Sの起用が決定した。監督本人が出したアイデアをベースに、同バンドボーカリスト、オカモトショウが歌詞を仕上げ、現代社会を風刺したシニカルな映画の世界観にそった主題歌が完成した。佐橋氏が楽曲のプロデュースを手がけている。
作詞を担当したショウは、「松尾スズキ監督とミーティングをした時に素晴らしい詩と、そして“パンク”でいきたいというテーマをいただき、その詩に繰り返し書かれていた“ZEROMAN”という言葉に導かれ、バンドで楽曲のイメージを膨らませていきました」と述懐。「『“ゼロ”っていうのはなにもない、なにもいらないようで、“ゼロ”があるってことだと思うんだよね』という監督の話にも感化され、この映画を締めくくるにふさわしい楽曲に仕上がったと思います」と自信をのぞかせた。
「ぼのぼの」「I(アイ)」などの独特の世界観で多くのファンを持ついがらしみきお原作の人気漫画「かむろば村へ」を、松尾監督7年ぶりのメガホンで映画化。“ジヌ”とは、東北地方の方言で「銭」「お金」のことで、現金に触るだけで失神してしまうという前代未聞のお金恐怖症になってしまった元銀行マンが、逃げるようにやってきた山奥の村で1円も使わずに生きようとする姿を、温かくもシュールに描き出す。松田が主演を務め、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行ら日本映画界を代表するキャストが集結、松尾監督は出演も兼ねる。4月4日から東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。