是枝裕和監督からのコメントも カンヌ受賞のシンガポール映画「イロイロ」予告編
2014年11月14日 15:33
[映画.com ニュース] 第66回カンヌ映画祭カメラドール受賞作で、昨年の第14回東京フィルメックスで観客賞を受賞したシンガポール映画「イロイロ ぬくもりの記憶」の予告編とポスタービジュアルが公開された。
1997年のシンガポールを舞台にした、新鋭アンソニー・チェン監督の長編デビュー作。チェン監督の少年時代を題材にし、中流家庭の共働き夫婦のわがままなひとり息子と、住み込みで働き始めたフィリピン人メイドとの交流、そしてアジア通貨危機によって家族に起きる事件を繊細に描いた。
チェン監督が敬愛する日本人監督のひとりが、「そして父になる」が出品されたカンヌでニアミスをしていたという是枝裕和監督。チェン監督たっての希望で、対面した是枝監督は、「ホウ・シャオシェンやエドワード・ヤンから台湾を、ジャ・ジャンクーから中国の今を知ったように、私たちはアンソニー・チェンによってシンガポールの人々の営みをリアルに知ることになる。アジアからまたひとり、時代を代表する監督が誕生したことを素直に喜びたい」とコメントし、本作を高く評価している。
予告編では、学校でも問題児として扱われている、共働き夫婦のわがままなひとり息子ジャールーと、フィリピンからやってきた住み込みメイドのテレサが、次第に信頼関係を築いていく模様を映し出している。
「イロイロ ぬくもりの記憶」は12月13日から新宿K’sシネマほか全国順次公開。