松岡茉優、大トリで「ストレイヤーズ・クロニクル」出演発表!瀬々監督&佐藤プロデューサー絶賛
2014年11月13日 06:00
[映画.com ニュース] 人気若手女優・松岡茉優が、瀬々敬久監督の最新作で岡田将生が主演する「ストレイヤーズ・クロニクル」に出演していることが明らかになった。岡田をはじめ、染谷将太、成海璃子、白石隼也、黒島結菜、高月彩良ら実力派が名を連ねる今作にあって、松岡が大トリを飾るかたちで主要キャストが出そろった。
同作は、秘密裏に行われた実験によって特殊な能力を持たされた若者たちが、2つのグループに分かれ、さまざまな思惑に巻き込まれながら戦い、傷つけあう姿を描くアクション大作だ。岡田演じる主人公・昴がリーダーを務めるのが、視力・聴力・筋力などを異常発達させられたチーム。一方、遺伝子操作により動物や昆虫の能力をもつアゲハチームは、染谷扮する学がまとめあげている。
松岡が演じたのは、口に付けた矯正器具から“鉄鋲発射”する能力を持つモモ。今作のプロデューサーである佐藤貴博氏は、「桐島、部活やめるってよ」で初めて仕事をした松岡の才能をいち早く見抜いたこともあり、「脚本作りの段階から、『桐島』をともに戦った脚本・喜安浩平さんに対して、モモ役については松岡茉優が演じると思ってセリフを書いてほしいと依頼していました。どんなに言いにくそうな難しいニュアンスのセリフも、松岡茉優ならば、そのキャラクターの放つ生きた言葉にしてくれるからです」と全幅の信頼を寄せる。
初タッグとなった瀬々監督も、「松岡茉優さんには本当に助けられました。若い出演者が多いなかで、ただひとり、円熟の芸域に達していると言ってもよいのが松岡さんでした」と絶賛。さらに、「他の人の芝居を確認して、生かし、その中で自分のベストバウトを提示していく姿勢、そして演技力の高さ。まるで小津安二郎の映画の中の杉村春子のようでした(笑)。そして、ご本人には決して面と向かっては言えませんが、昭和顔。ホッとさせられます。芝居の中にも昭和的な情念を発する瞬間が何度もありました。それでいて、勢いがあって、POPで、女優版『椎名林檎』だと密かに思っています」とベテラン監督も脱帽の様子だ。
年長者2人のコメントを目の当たりにした松岡は、「言いすぎですよね~」とほがらかに笑う。文面をコピー&ペーストし、母親にメールしたといい「『ママも嬉しいわ、こんなに頼られて。でも椎名林檎とは驚きだね。ベストバウトって何だろう?』って返信がありました」と話す姿からは、浮かれたところは一切ない。初参加となった瀬々組では、モモとして懸命に生きたことを振り返り「監督の心の熱量というか、心の汗がすごかったんです。熱のこもった『こうなんだよ!』という演出を聞いていたら、否が応にもこたえたくなりますよね。割とひょうひょうとしたキャストが多いなかで、監督の熱さに引っ張られた役者が何人もいたんじゃないかと思います」。
「桐島、部活やめるってよ」で同年代の役者と真っ向から対峙したが、今作も例外ではない。松岡に大きな収穫をもたらしたようで、「撮影初日にアゲハチームがどんな成り立ちなのかが分かるシーンを撮ったんですが、芸歴もさまざまですよね。モデル出身、アイドル出身もいましたし、染谷さんみたいに映画の中に住んでいるんじゃないかっていう方もいらした。混とんとしているんだろうなあと思ったら、案の定、黙々と7時間が過ぎていきました」と明かす。なかでも、「染谷さんとは『悪の教典』ですれ違っているのですが、同じシーンはなかったので、今回ご一緒できてすごく勉強になりました。初日に皆がブレブレのなか、ひとりだけブレることはなかったですね。ずっとばれないように見ていました。ばれていたんでしょうけれど(笑)」と尊敬の眼差(まなざ)しを浮かべる。
2015年1月からはNHKドラマ「限界集落株式会社」でヒロインの美穂を演じる。好評を博したバラエティ番組「うつけもん」に続き、10月からは「オサレもん」でMCを継続。貪欲に吸収しようとする姿勢はとどまるところを知らない。「いつの日か、コメディ映画をやらせて頂きたいんです。その時に、糧になると思うんです。バラエティで『ここにいて申し訳ありません』と思うのではなく、『取るもん取ってやる!』みたいな感じで、もっともっと勉強させて頂けたらと思っているんです」。
「ストレイヤーズ・クロニクル」は、2015年に全国で公開。
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