ジャッキ―・チェンの“アクション引退宣言”を吹き替え声優の石丸博也が解説
2014年4月27日 14:48
[映画.com ニュース] ジャッキー・チェン生誕60周年記念作「ポリス・ストーリー レジェンド」日本語吹き替え版のアフレコ収録が4月27日、都内で行なわれ、ジャッキーの日本語吹き替えを30年以上にわたり務めてきた石丸博也が、収録を前に報道陣の取材に応じた。
1985年の「ポリス・ストーリー 香港国際警察」以来、続編を重ねてきた人気シリーズの10年ぶりの新作。実直なベテラン刑事のジョンは半年ぶりに反抗期の娘と再会を果たしたのも束の間、前代未聞の大量人質事件に巻き込まれる。石丸に加え、共演する声優でジャッキーのファンでもある勝杏里、堀川千華、キリン「のどごし生」CMでジャッキーとの共演という夢をかなえ、本作に声優で参加する石田和大も出席した。
73歳の石丸は「この年になると、今日の録音が最後までやれるのか心配になる」と弱気をのぞかせつつ、「ジャッキーに負けずに頑張ります!」と意気込む。前作の「ライジング・ドラゴン」を「最後のアクション大作」と公言していたが、石丸は「引退だのって大きなこと言っておいて、その頃にはもうこの映画の撮影していたんでしょ? うまいね(笑)」と“プロデューサー”ジャッキーの手腕を茶化しつつ絶賛。一方で「今回のアクションは前のとは違う。ジャッキーは演技派を目指しているよね」と解説する。
長年にわたり、ジャッキーの日本語吹き替え版“専属”声優を務めてきたが、思い入れのある作品を尋ねると「やっぱり『酔拳』かな」。アニメ「マジンガーZ」の兜甲児の声でブレイクした石丸のもとへ、同作ディレクターがジャッキー役を持ってきたという。「これで失敗したらもうダメだと思った」と覚悟を持って臨んだことを明かした。
どの作品もアクションシーンの吹き替えは大変だそうで、「本人に『もっと短くしろ』って言ったこともあるよ(笑)。今日もタオルを持ってきている」と吐露。そんな石丸との共演に、勝は「小さい頃から見ていましたから」と感激を口にし、石田も「日本には本人と石丸さんによる吹き替え版の2人のジャッキー・チェンがいる」と最敬礼だった。
「ポリス・ストーリー レジェンド」は6月6日から公開。