天才ファッションデザイナーの光と影 財団公認映画「イヴ・サンローラン」公開決定
2014年4月23日 12:00
[映画.com ニュース] フランスが世界に誇るファッションデザイナー、イブ・サンローランの輝かしいキャリアと人生、その光と影を描いた「イヴ・サンローラン」(原題「Yves Saint Laurent」)が、9月6日から角川シネマ新宿ほかで日本公開されることが決まった。サンローランのかつての恋人であり、ビジネスパートナーでもあった実業家のピエール・ベルジェ氏が全面協力し、イヴ・サンローラン財団所有のアーカイブ衣装の貸し出しの許可も得て製作された、本格的伝記映画だ。
1953年、パリ。21歳の新進デザイナー、イブ・サンローランは、クリスチャン・ディオールの死後、その後継者に指名され、一躍世界の注目を集める。初のコレクションも成功させたサンローランと、その才能にひかれた26歳のピエール・ベルジェは、あるディナーの席で出会い、恋に落ちる。ベルジェはサンローランをデザイナーとして独立させ、イヴ・サンローラン社を設立。「スモーキング」や「サファリ・スーツ」「モンドリアン・ルック」など、20世紀のファッション史に残るコレクションで革命を起こし、人気ブランドの礎を築いていく。しかし一方で、表現者ゆえの孤独とプレッシャーに苦しむサンローランは、薬物やアルコールに依存するようになっていく。
今年1月に本国フランスで公開され、同国興行ランキング初登場1位のヒットを記録。2月に開催されたベルリン国際映画祭では、パノラマ部門のオープニングを飾った。
サンローラン役には、国立劇団コメディ・フランセーズ在籍の若手俳優ピエール・ニネを抜てき。サンローランの容姿と繊細なキャラクターを再現したニネは、その演技力と美しい素顔で、「Beau Garcon(ボー・ギャルソン=きれいな男)」とフランスで熱い視線を集めている。「パリ、ただよう花」「巴里の恋愛協奏曲」などにも出演した俳優のジャリル・レスペールがメガホンをとった。