「“新しい人”になりたい」 竹富聖花「1/11 じゅういちぶんのいち」でなでしこジャパンに!
2014年4月4日 15:15
[映画.com ニュース] デビューからわずか数年、今や「仮面ティーチャー」「ゆめのかよいじ」など映画やドラマに引っ張りだこの若手女優・竹富聖花。そんな女優として成長期の真っ只中、最新出演作「1/11 じゅういちぶんのいち」(片岡翔監督)で見せる等身大の瑞々しい芝居で、新たな境地を切り開いている。
中村尚儁氏による人気コミックを映画化。サッカーを通じて成長していく主人公・安藤ソラを筆頭に、自分の限界に悩みながらも前に進もうともがく若者たちの姿を描き出す。若手俳優集団「D-BOYS」の池岡亮介が主演を務め、共演に元プロ野球選手の工藤公康氏の長男・工藤阿須加、阿久津愼太郎らフレッシュな若手俳優が顔をそろえた。
青春特有のきらめきや挫折を繊細に切り取った青春群像劇。竹富は、「サッカーを題材にした物語だけど、夢に向かって走っている人たちを応援したいという気持ちが詰まった映画。新入学や新入社など、春は新しい1歩を踏み出す季節。不安な気持ちもあるけれどそれを和らげてくれるような、背中を押してもらえる作品になっていると思う」と胸を張る。
竹富が演じたのは、サッカーをあきらめかけていた主人公ソラの気持ちに大きな変化を与えるヒロインで、サッカー女子日本代表選手・若宮四季。体を動かすことが好きだという竹富は、“なでしこジャパン”という特異な役柄にひるむこともなく「サッカーはしないけれど見るのは大好き。それに“選手”という肩書きの役は初めてなので、プレッシャーというよりは練習するのが楽しみでした」と気負いなし。「ひたすらインサイドキックを練習。どうしたら本物の選手のように見えるか、元なでしこジャパンの選手の方に現場でもコーチしてもらいました」と限られた時間内で必死に役に近づこうと努力した。練習を頑張ったごほうびは、「実際になでしこジャパン背番号11が入った四季仕様のユニフォームを作ってもらえたこと。それを着られたことが本当にうれしかった」と無邪気に笑った。
そんなあどけない笑顔を見せたかと思えば、「1回一緒に仕事をした方と、もう1度仕事がしたいっていつも思っているんです。仕事があるから現場で再会できるわけで、私にとってそれは一番うれしくてやる気が出ること」と19歳とは思えないストイックさも併せもつ。
上京して早5年。「あっという間だった」という年月は、「本当に周りの人たちに支えられているという実感がある。ソラも四季が見ていると思うから頑張れるし、私も帰れる場所があるって思えるからこそ頑張れる。どの作品でも得るものがあって、ひとつひとつが勉強。つらいこともあるけど、結構すぐ忘れちゃうんです(笑)。落ち込む時は落ち込んで、すぐに立ち上がる!」というポジティブさは、演じた四季をほうふつさせる強さを感じさせた。
そして、「最近お芝居するのが楽しくなってきたんです。台本を覚えるプレッシャーも、達成感に変わってきた」と目を輝かせ、「誰とも重ならない“ニュー”なタイプになりたい。素敵だな、見習いたいなという人はいっぱいいるけど、“新しい人”になりたい!」と宣言。今後の目標は、「コメディをやってみたい。四季みたいな同世代の役も楽しいけれど、即興やアドリブにも耐えられるような、色々な引き出しをもった女優になりたいです」と今後の活躍にますます注目したい。
「1/11 じゅういちぶんのいち」は4月5日から全国で公開。