元映画宣伝プロデューサー、飲食業界に殴りこみ 窯焼きピッツァで「打倒マクドナルド」
2014年4月1日 09:00
[映画.com ニュース] 映画配給会社アスミック・エースで宣伝業務に従事していた續大輔氏が、飲食業界で大躍進を遂げている。2012年に遠藤商事へ入社後、マーケティング企画本部を立ち上げ、全業態のブランディングプロモーションを統括。映画業界の人間が、いかにして飲食業界で成功するにいたったのか、續氏が語った。
續氏は大学卒業後、映像制作会社ロボットに入社し、テレビCMやPV映像制作に携わる。翌年にアスミック・エースに移籍し、「明日への遺言」「重力ピエロ」「わたし出すわ」「サヨナライツカ」「ソラニン」「大奥」などの宣伝・製作宣伝を担当。11年には、クロエ・グレース・モレッツ主演作「モールス」の宣伝プロデューサーを務め、28館の単館公開ながら興行収入1億円のヒットに導いた。
転機となったのは、11年。伊セリエA、ユベントスのユースチーム“プリマヴェーラ”に所属経験のある遠藤優介氏と偶然知り合い、意気投合。遠藤商事に入社すると、日本初となるピッツァのファーストフードチェーン世界展開を目指し、約90秒で窯焼きピッツァを焼き上げることができる「EP-SYSTEM」を開発、「Napoli’s PIZZA&CAFEE」を共同創業者として立ち上げる。
昨年上梓した著書「無名のピザ屋が販売記録世界一を達成できたワケ」に詳細は明記されてあるが、續氏が飲食業界にもたらした功績は大きい。「僕は映画宣伝のノウハウを飲食業界に持ち込んだだけ。消費者が分かりやすいコンセプトを打ち出し、ブレてはいけないことは絶対に譲らなかった。それがうまく伝わったのではないでしょうか」。
また、マーケティングコンサルティング業務などを手がける株式会社ツヅクルを設立し、「Napoli’s」のスタッフが着用するユニフォーム、店舗デザイン、フライヤーなど、クリエイティブに派生することは續氏が全て引き受けている。今後の目標を「打倒マクドナルド」と語りながらも、見据える先はもっと大きい。
「今後も面白いこと、愛のあることをやり続けたいんです。僕が入社したころの『Napoli’s』は3~4店舗でしたが、いまはオープン予定のものも含めると30店舗以上にまで成長しました。インドネシアのバリ島や中国の大連と北京での開業も決まりました。映画会社出身なので、劇場で映画を見ながらお客さんたちにうちのピッツァを食べてもらいたいんです。それが僕の当面の夢です」。
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