櫻井翔「神様のカルテ2」は「進化したものができた」
2014年1月30日 19:02
[映画.com ニュース] 櫻井翔主演の医療ヒューマンドラマ「神様のカルテ2」の完成報告会見が1月30日、都内で行われ、櫻井をはじめ、共演の宮崎あおい、藤原竜也、吹石一恵、濱田岳、市毛良枝、柄本明、深川栄洋監督が出席した。
櫻井は、「前作も悩んで向き合った作品だったので今回も相当悩んだ。踏み出せた1番のきっかけは、監督が『続編ではあるけれど全く違う2を作ろう』と言ってくれたこと。完成した作品を見た時、冒頭10分で前作との違いを感じた。声を荒げる場面など、1にはなかった表情をたくさん見せるので、難しかったけれどとても楽しかった。『神様のカルテ』という世界観の中で、進化したものができたんじゃないかと思う」と胸を張った。
現役医師でもある作家・夏川草介氏が、地方医療の現実を描いたベストセラー小説の映画化第2作。不眠不休で患者に尽くす内科医・栗原一止(櫻井)が、家庭と仕事の狭間で揺れ動きながら奮闘する姿を描く。櫻井自身は、「年もキャリアも重ねて、『家庭が1番』と言えるくらいに余裕ができたら格好いいと思うけれど、今は仕事が1番」とストイックで、藤原が「僕も仕事が大事」と同調すると、「奇遇ですね」と笑い合っていた。
出産を控えた一止の妻・榛名役の宮崎は、「続編を作れることはとても幸せな経験。また帰ってきたなとほっとするような感じもありつつ、新しく新鮮な気持ちで過ごせる部分もあった。変わらず居心地の良い穏やかな現場だった」と述懐。エリート医師・進藤辰也役で初参加の藤原は、本作で初めての医師役と父親役に挑んだが、「粗のないしっかりした台本をいただいたので、脚本にそって演技をしていけば成立した」と落ち着いた表情。劇中で藤原と激しく対立する櫻井は、「頭からコーヒーをかけるシーンで、『藁の楯 わらのたて』みたいにいきなり噛み付かれたらどうしようって思った」とジョークで笑わせた。
一止の恩師役の柄本は、「深川監督は色々説明してくれるのだけど、ああ、やっぱりこの人は変態だなって(笑)。非常に不思議な方で、とても穏やかだけどどこかで緊張感がある」と分析。キャストが口をそろえて「不思議な人」だという深川監督は、「映画界の歴史の中で、2というものはとても難しい。1と比較されてしまうし、3までのつなぎのようにも思われてしまう。だからこそ新しい世界で新しい地図を広げて映画を作ろうと、ゼロから考えて作った映画。きっと1よりも深い広い感動が待っている」と自信をのぞかせた。
「神様のカルテ2」は3月21日から全国で公開。