「シャイニング」ひも解くドキュメンタリー公開 監督が語る見どころとは?
2014年1月24日 17:05

[映画.com ニュース]スティーブン・キング原作、巨匠スタンリー・キューブリックが残した伝説的ホラー映画「シャイニング」を、ジャーナリストや小説家、歴史学者など各界のキューブリック研究家5人が独自の「シャイニング」論を展開し、検証する前代未聞のドキュメンタリー「ROOM237」が公開される。ロドニー・アッシャー監督に話を聞いた。
「意識して異なるフィールドからのコメンテーターに依頼したのです。それぞれ何かに関する専門家であったり、興味の方向が違う人たちに語ってもらいました」と言うように、ネイティブアメリカンの迫害、ナチのホロコーストやアポロ計画の陰謀など、5人のコメンテーターがそれぞれの専門知識から学術的、物理的な検証や解釈を、熱を込めて語る。
とりわけ監督が気に入っているのは、本編を逆再生し、重ねて作品を考察するという手法だ。「非常に斬新で、21世紀的な映画の見方、分析の仕方だなと思います。我々の映画との付き合い方というのは、劇場で見て、批評を読み、そのうちテレビで見られるようになり、そしてVHSが出てきて、DVDになったりと進化しています。ホテルの中をダニーがどのように進んでいるか、その地図をデジタルで作ったり、フレームをフリーズしてみたりと映像をいじることもできるようになりました。この逆再生というのは映画そのものを改編というか、究極的にいじってそこからまた新たな解釈を見出すという、一番新しい見方なのではと思います」。

映画のタイトル「ROOM237」は、「シャイニング」の劇中で、ジャック・ニコルソン演じる主人公の作家が、謎の全裸の美女と出会う部屋だ。「あの237号室というのは映画の核であって、ホテルの核でもあるんです。あの部屋の中で起きることは、映画そのものの縮図です。キューブリックはあの部屋でダニーに何が起きたのか、というのをわざわざカットしています。そういう意味では非常に重要なシーンで、また、原作の217号室から237号室に替えたという事実もあります。もうひとつ面白いのは、本編であのシーンはちょうど真ん中に位置するのです」。
カンヌ映画祭やサンダンス映画祭をはじめ、既に多くの国で上映されているが、観客からは実に様々な反応が寄せられたという。「もちろん反応はポジティブもネガティブもいろいろあります。このコメンテーターたちは皆頭がおかしいし、映画もつまらないという人もいるし、すごく興奮した、自分が今まで口でうまく言えなかった事を代弁してくれているというプラスの意見もあります。僕が一番面白いと感じたのは、『シャイニング』とは全く違ったところから、別の視点で見てくれる人や、世の中の見方に対するメタファーだとか、そういうところまで飛躍して意見を返してくれると、すごくうれしいのです。初長編作品ですので、この映画に対する批評はウェブでも全て読んでいます。おおむねは好評のようなので、それはそれでほっとしています」
今回来日はかなわなかったが、日本のアニメや映画に深い興味を抱いている。「アニメは『マッハ555』や『宇宙戦艦ヤマト』とか。手塚治虫作品にも親しんできましたし、ゴジラの映画も好んで見ていますね。80年代は塚本晋也監督の『鉄男』や『TOKYO FIST 東京フィスト』は、こんな奇天烈な作品見たことがないと驚きました。あとは「盲獣」(増村保造監督)、「東京流れ者」(鈴木清順監督)が好きです。日本には行ったことはないので、いつか訪れたいですね」
「ROOM237」は2014年1月25日からシネクイントほか全国で順次公開。
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