三谷幸喜監督「清須会議」絶好の滑り出し!初日の客席は爆笑の渦
2013年11月9日 14:07
[映画.com ニュース] 三谷幸喜監督の最新作「清須会議」が11月9日、邦画では最大規模といえる全国430スクリーンで封切られた。2011年10月29日に427スクリーンで公開された前作「ステキな金縛り」とほぼ同数。配給の東宝によれば、興行収入42億8000万円を記録した前作対比107%で推移しており、興収40億円突破を確実のものとする大ヒットスタートとなった。
三谷監督はこの日、主演の役所広司、大泉洋、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、寺島進、でんでん、鈴木京香、中谷美紀、剛力彩芽とともに、東京・TOHOシネマズ日劇1で舞台挨拶に立った。キャスト全員が芸達者であるだけに、客席は爆笑の渦。打算的な性格の池田恒興を演じた佐藤が「池田恒興と私は決して同じ人間ではありません!」と叫び、織田信長の次男で大うつけ者という“バカ殿”織田信雄役の妻夫木も「信雄と私は同じ人間ではありません!」と真っ向から否定した。
しかし、三谷監督は「僕は基本、あて書きですから。僕から見た彼らはこんな感じですよ」と、そっけない。羽柴秀吉役の大泉が「人の懐にすっと入っていくところは共通するかもしれないけれど、でも私はあそこまで人を裏切ったりしない」と反論したが、佐藤が「強いて言うなら、恒興と私の共通点は優柔不断で日和見的なところか」とオチをつけてしまい、場内は大喜び。この流れに、妻夫木は「いかがもクソもないですよ。バカですよ、どうせ僕は」とぼやきながら、まんざらでもない様子だった。
また、三谷作品に憧れを抱いていた剛力は、挨拶中に感極まり涙を流した。すかさず大泉と佐藤から、剛力の隣に立つ三谷監督に対し「なんかしたんじゃないか?」「どこか触ったんじゃねえか?」と野次が飛んでいた。これには慌てた三谷監督だったが、「26人出演しているので、26回見て初めて見たと言える作品。中谷さんの踊りのステップの細やかさとか、見逃した方は改めてご覧いただきたい」とアピールを忘れなかった。
三谷監督にとって6本目の映画となる本作は、17年ぶりに書き下ろした時代小説を自ら脚色。本能寺の変で織田信長が死去した後、家臣の柴田勝家と羽柴秀吉らが後継者を決め、日本史上初めて合議によって歴史が動いたとされる清須会議の全貌を描く。