長澤まさみ「ロボコン」「タッチ」両監督と10代当時を振り返る
2013年10月18日 14:20

[映画.com ニュース] 長澤まさみ主演作「潔く柔く きよくやわく」が10月18日、東京・六本木ヒルズで開催中の第26回東京国際映画祭特別招待作品として上映された。舞台挨拶前には、長澤が主演した「ロボコン」(2003)、「タッチ」(05)でメガホンをとった古厩智之監督と犬童一心監督が、長澤、新城毅彦監督とともにトークイベントを行った。
犬童監督は、国民的人気漫画を映画化した「タッチ」で長澤とタッグを組んだが「僕が長澤さんと初めて会ったとき、17歳だった。今作ではその時よりも若い設定で出ているのに、全く違和感がないのに驚いた。15歳として平気で出てくるんですよ」とニヤリ。長澤も、「私にとってはかなりチャレンジでした。2年くらい前に学生役をやったとき、もう無理かな……と思っていたので」と同調した。
「ロボコン」で主演デビューを飾った長澤だが、古厩監督から「犬になれって言われたのを覚えています。主演の意味も分かっていなかった気がします」と述懐。犬童監督が「犬になれってどういう意味?」と興味津々の様子だったが、古厩は「なかなかひどかったんですよ。毎日『静岡に帰りたい』ってグダグダ言っていて。すごく窮屈そうに見えたんで、伸び伸びしてもらいたくて、嬉しいときに元気一杯にしっぽをふる犬になれって言ったんです」と説明した。
納得顔の犬童監督は、「タッチ」撮影時を振り返り「当時は犬になっていたので、僕はそんなに苦労せずに済んだ」。それでも、「『ロボコン』を見て、すごく立ち姿がスターっぽく見えたんです。しばらく映画の仕事をお休みするつもりだったんだけど、他人が撮って失敗されたら困ると思って、だったら俺がやった方がいいなと思った。長澤まさみがスターだということを集約して作った映画なんです」と納得顔だった。
長澤は、「女優という仕事の意味が、続けることでようやく分かってきました。自分の人生が、映像を通してにじみ出てくることもあるんだなと感じています。不思議なお仕事ですよね。これからも、まだまだ色々あるんでしょうね。こういう機会を与えてくださって、ありがとうございました」と笑みを浮かべた。なお、「潔く柔く きよくやわく」で主題歌「かげろう」を書き下ろした斉藤和義がサプライズで登壇し、長澤に花束を手渡していた。
「潔く柔く きよくやわく」は、少女漫画界で30年以上にわたり第一線で活躍してきたいくえみ綾氏の初映像化作品で、「ただ、君を愛してる」「僕の初恋をキミに捧ぐ」の新城監督のメガホンにより映画化。高校1年生の夏、交通事故で幼なじみのハルタを失い、恋ができなくなってしまったカンナ(長澤)は、同じく過去につらい経験をした赤沢禄と出会い、ぶつかり合いながらも次第にひかれるようになる姿を描く。
「潔く柔く きよくやわく」は、10月26日から全国で公開。
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