杉野希妃、初監督作で“一人三役” 主演・三浦貴大は全幅の信頼
2013年9月28日 05:00

[映画.com ニュース] 「アジア・インディーズのミューズ」と称され、アジア各国で活躍する女優でプロデューサーの杉野希妃が、「マンガ肉と僕」で初めて長編映画のメガホンをとることがわかった。製作の吉本興業が、第5回沖縄国際映画祭ニュークリエイター部門で最優秀ニュークリエイター賞と女優賞の2部門を制した杉野を抜てき。杉野は、これまでと変わることなくヒロインとして出演、プロデュースを兼ね、主演の三浦貴大、ダブルヒロインの徳永えりらとともに、京都での撮影に臨んでいる。
“一人三役”の杉野は、今作のテーマを「男に抗う女たち」と掲げ、女性の描写が巧みだった溝口健二監督を意識した青春映画に仕上げる予定だという。出演シーンでは、毎日3時間近くかけた特殊メイクで“デブ”に変身。撮影現場では充実そうな面持ちを浮かべ、「才能あふれる大好きな役者さんたちと一緒に過ごす時間を一瞬、一瞬かみしめながら、尋常でないほどのエネルギーを肌で感じております。京都の美しい風景とともに、過去、現在、未来の女性像を画に焼き付けたいです」と意欲をみなぎらせている。
主人公のワタベに扮する三浦は、「現場が楽しすぎて3カ月以上いたいな。帰りたくない」とニッコリ。さらに、「ワタベの性格は自分とは少し違うが、気持ちはよく分かる。人間が本来持っている冷たさや、8年間というワタベの変ぼうを表現することが刺激的で、芝居をする喜びに満ちあふれた現場です。最高、杉野希妃!」と全幅の信頼を寄せている。徳永も、「杉野監督のためなら何でもやろうと思って臨みました。ご自身も俳優として演じられているので、気持ちを作るタイミングなどを分かっていただき、すごく演じやすかったです」と最敬礼だ。
今作は、「女による女のためのR-18文学賞」(新潮社)の受賞関連作を映画化する「R-18文学賞」シリーズの第3弾。朝香式氏が、過去最高となる821作の応募が寄せられた第12回で大賞を受賞した作品で、選考委員の三浦しをん氏、辻村深月氏が激賞している。大学生活になじめない青年ワタベ(三浦)は、女子生徒たちから嘲笑されている太った熊掘サトミにつきまとわれ、家にまで居つかれてしまう。その頃、ワタベはバイト先で菜子(徳永)と知り合い、ひかれていく一方でサトミの存在がわずらわしくなっていく。エグゼクティブ・プロデューサーを奥山和由氏が務めるほか、脚本を新鋭・和島香太郎、撮影を高間賢治が担当。キャストは三浦、杉野、徳永のほか、ちすん、大西信満、太賀、宮本裕子、徳井義実らが名を連ねた。
大学在学中から女優としての活動を始めた杉野は、日本国内にとどまらず、さまざまな国籍の監督、役者と対峙してきた。韓国留学中にはキム・ギドク監督から、いつか監督業に挑むことを諭されていたという。主演兼プロデュース作「歓待」「おだやかな日常」が国内外で高い評価を受け、6月には第15回台北国際映画祭で特集上映が組まれるなど、周囲から寄せられる期待は高まるばかり。今作も、日本だけではなく世界での公開を目指す。
「マンガ肉と僕」は、2014年に公開。
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