井口昇が山口雄大が西村喜廣が異色のオムニバス作をアピール
2013年7月21日 08:15
[映画.com ニュース] 世界各国の映画監督が割り当てられた「A」から「Z」までのアルファベットを、頭文字に持つ単語を題材に1編5分で“死”について描く異色の26編のオムニバス映画「ABC・オブ・デス」が、7月20日に公開。日本から参加した井口昇監督、山口雄大監督、西村喜廣監督と出演者たちが東京・新宿武蔵野館で行われた舞台挨拶に登壇した。
総勢10人の登壇者がズラリと並び、劇場は同窓会の様相を呈し、井口監督は「26本見たらクタクタになりますよ」。参加した経緯について「プロデューサーから『大御所と一緒に仕事ができるよ』と言われたんです。(企画書には)デビッド・リンチとかマーティン・スコセッシとかサム・ライミの名があったんですがハッタリだった! 最初はノーギャラでもいいやと思っていたけど『(巨匠の参加は)なくなった』と言われてダマされた! って思いました(笑)」と明かした。
井口は「F」を頭文字とする「Fart(おなら)」というタイトルの作品を監督したが、おならは「好きです(笑)!」。山口監督は「J」を割り振られ「Jidai-Geki(時代劇)」をテーマに死を描き出すが「最初は“JAPAN”にしようかと思ったけど、そこから日本人にしかできないことを考えた」と説明。出演した佐々木大介は「初めて特殊メイクをしたんですが、前が見えないまま4時間、息苦しかったです」と振り返る。
大トリの「Z」で「Zetsumetdu(絶滅)」を監督した西村監督だが、当初は「R」が担当でタイトルは「Rice(コメ)」だったという。「でも(作品が)あまりにも酷くて、唐突過ぎて『前後の作品を殺す』と言われて『Z』になった」と告白し、会場を沸かせる。さらに、「外国人監督は結構マジメなんですが、日本チームは違う解釈をしたみたい(苦笑)」と語り、山口監督は「疲れるけど、心地よい疲れのはず」と胸を張る。井口監督は「この僕でさえも吐きそうになるような作品もありました!」と他の23作品も含め、そのすさまじさをアピールした。