吉田大八監督と本谷有希子が舞台作で6年ぶりの再タッグ
2013年6月26日 08:00

[映画.com ニュース] 第33回野間文芸新人賞を受賞した本谷有希子の同名小説を舞台化する「ぬるい毒」の脚本・演出を、「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督が手がけることがわかった。2007年の映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」のふたりが6年ぶりに再タッグを組むことになり、吉田監督は初めて舞台の脚本・演出を担当する。
吉田監督は「そもそもこれは無理筋かもしれない。でも仕掛けられた罠があまりにも魅力的なのでつい引っかかってみたくなりました。激痛に耐え、罠ごと引き摺り回す勢いでみんな地獄へ道連れです。よろしくお願いします」とコメント。
一方の本谷は「ぬるい毒は舞台化不可能な小説です。だから考え直してもらいたいと、私は吉田監督に何度も説得にあたりました。もし監督が成立させてしまえば、私は自分の目が節穴であったことを認めなければなりません。自分の存在にかけて、この小説を魅力的な舞台にされては困ります!」と吉田監督をあおっている。
自分のすべては23歳で決まると信じる主人公が、やがて24歳を迎えるまでの5年間の物語。同企画は「劇団、本谷有希子」の番外公演として実現、メインキャストはNHK連続ドラマ「純と愛」主演、本作で舞台が2度目となる夏菜と、実力派として知られる池松壮亮。
夏菜は「原作を読ませて頂いて、すごく毒々しいのになぜか手が止まらず、一気に読んでしまったこの妖艶な本をどうやったらおもしろく表現できるかな? と今から不安と楽しみでいっぱいです。また新しい夏菜を見せられるんではないかと、思っております」と意気込みを見せる。
池松は「念願の吉田組と思いきや初舞台、しかも『腑抜けども』以来の吉田大八×本谷有希子のタッグ、何やらとんでもなく奇妙なものが始まりそうだなとワクワクしています。吉田さんと共に、人生2度目の舞台に挑もうと覚悟を決めました。初舞台から1年、池松、また舞台やるってよ」と期待を隠せない様子だ。
「ぬるい毒」は、9月13日から26日まで紀伊國屋ホールで公演。7月27日からチケット販売開始。
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