ケンドーコバヤシ、「パッチギ!」で井筒監督に「だまされた!」
2013年3月27日 22:30

[映画.com ニュース] 井筒和幸監督の代表作「パッチギ!」が3月27日、第5回沖縄国際映画祭の特別プログラム「桜坂映画大学」で上映され、空手部主将の大西役で出演したお笑い芸人のケンドーコバヤシが、撮影の裏話や知られざる爆笑エピソードを明かした。
1960年代後半の京都を舞台に、在日朝鮮人の女子高生(沢尻エリカ)に一目ぼれした日本人高校生(塩谷瞬)の恋愛と、2人を取り巻く人々を描いた青春ドラマ。
お笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」や「ハリセンボン」といった、よしもと芸人一同は、観客と一緒に映画を鑑賞しながらオーディオコメンタリーを生収録。高岡蒼甫演じる朝鮮高校の番長アンソンと対立する大西役を演じたケンコバは、井筒監督に「だまされた! 俺がフリで殴られるシーンで、井筒さんが殴る方に『ケンカしたことないんか、オラ!』とキレて、『コバちゃん、ごめん。1発殴られて』とマジで殴られた。カット後は『ハイ、オッケー! 撤収!』と俺と目を合わせないで素早く帰っていった。アホやで、あいつ」と恨み節。しかし、「僕がアンソンの腹を鉄下駄で踏むシーンがあって、寸止めでやってたら、井筒さんが『アンソン、腹に座布団巻いて。コバちゃん、いったって』と言い出した。高岡君も目ギラギラで『来てください!』と。あいつら役者だから根性ある。俳優とはこんな世界なのかと」と若手キャスト陣の役者魂に感服していた。
ケンコバは本作を機に俳優としても注目を浴び、「ヤッターマン」(09)のトンズラー役などにも大抜擢されたが、「『パッチギ!』ですでにデビューしていたせいで新人賞が獲れなかった」と口惜しげ。さらに、オーディション時を振り返り「俺の前がたむけん(たむらけんじ)で、『芝居の面白さが分かったので芝居をやっていきたい』みたいなことを真剣に言ってるのが聞こえ、笑いをこらえるのに必死だった。でも俺の番で、『イメージあなたです』で決まった」と裏話を暴露し、笑いを誘っていた。
第5回沖縄国際映画祭は、30日まで開催。
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