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銀座シネパトス最終作品「インターミッション」公開 当日券求め行列100人

2013年2月23日 15:00

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「インターミッション」初日挨拶に登壇した (左から)樋口尚文監督、秋吉久美子、染谷将太
「インターミッション」初日挨拶に登壇した (左から)樋口尚文監督、秋吉久美子、染谷将太

[映画.com ニュース] 銀座シネパトスの最終上映作品「インターミッション」が2月23日、東京・銀座の同館で封切られた。この日は、前売り券が完売していたため、当日券を求めて朝から約100人のファンが行列をなした。メガホンをとった映画評論家の樋口尚文監督は、「往年の映画館みたいな大行列。シネパトスだからこそ見られた。それを経験できてありがたかった」と謝意を示した。

東京・銀座唯一の名画座として親しまれてきた銀座シネパトスだが、同館の所在地である三原橋地下街の耐震性の問題で取り壊しが決まり、3月末での閉館が決定。樋口監督は、閉館を惜しむファン、俳優、スタッフらの思いを代弁するかのごとく、私費を投じて同館でのオールロケによる今作を製作。オファーを受けた俳優は誰ひとり断ることなく、手弁当での撮影に嬉々とした表情で臨んだ。

立ち見客も出た公開初日、地下街には多くの人々が訪れ、メッセージボードに思いを書き込む映画ファンが名残惜しそうな面持ちを浮かべた。その光景を目にした樋口監督は、「あらゆるメディアが取材してくださいました。すごいスターを呼んでも客席がガラガラという初日の風景を何度も目の当たりにしてきました。いまは安堵。このまま続いてほしい」と穏やかな口調で語った。

舞台挨拶には、主演の秋吉久美子染谷将太も登壇した。今作に俳優として出演している樋口真嗣監督が描いたイラストを、樋口監督が無断で使用して制作した「シネパトス大爆発Tシャツ」を着用。満員の客席を見渡し、樋口監督は「1年前には全く考えられなかった光景。思いつきが映画になって、お客さまに見ていただけるなんて、感動で鳥肌が立っています」と感慨に浸った。

秋吉は、「世の中って面倒くさくて、想像通り着地できることってない。樋口さんの思いに巻き込まれて今日まできましたが、本当に台本以上に面白いです。希望通りの着地だったと思います」とニッコリ。秋吉の“夫”役に扮した染谷も、「映画は何でもありだと監督はおっしゃいましたが、自分も同感。この映画はお祭りです。寂しさもありますが、はっちゃけてありがとうという終わり方のできる映画です!」と力説した。

インターミッション」は、3月31日まで同館で限定公開。

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