2012年総興収は約1952億円、邦画優位が一層顕著に
2013年1月30日 17:00

[映画.com ニュース] 一般社団法人日本映画製作者連盟(映連)の年頭記者発表が1月30日、都内のホテルで行われた。2012年の観客動員は1億5515万9000人で前年比107.2%。興行収入は1951億9000万円で同107.7%と共に微増となった。
2011年は東日本大震災の影響もあり、過去最高興収を記録した10年に比べ大きく数字を落としたが、若干の回復傾向を見せたといえる。ただ今回の発表から、ライブ中継を除くODS作品も計上されることになったため、公開本数は983本(ODS98本)と前年比184本増の大幅アップ。決して手放しで喜べる上昇カーブではない。
邦画と洋画の対比でも65.7%対34.3%と、邦画の優位がより一層顕著に。しかも、興収1位の73億3000万円を記録した「BRAVE HEARTS 海猿」を筆頭に「テルマエ・ロマエ」(59億8000万円)、「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」(59億7000万円)の上位3作品はもちろん、ベスト10のうち東宝配給作品が9本を占める“独り勝ち”状態だ。
同社の島谷能成社長は、昨年配給した34本の製作に携わった企業が延べ448社に上ったことを明かし、「わが社の歴代2位の興収を記録した、大変充実した1年だった」と回顧。そして、「今年は宮崎駿監督、高畑勲監督が25年ぶりに顔をそろえ、ジブリの年になりそうで楽しみ」とさらなる飛躍を誓った。
対する松竹の迫本淳一社長は、「期待に届かない作品が多く、反省すべき点が多い。ただ、自社企画の『わが母の記』が興収とクオリティの面で両立できたことは今後の指針になる」と巻き返しを期す。昨年12月に公開された「ONE PIECE FILM Z」がヒット街道をばく進中の東映・岡田裕介社長も「各社さんが機関銃を撃ち続けているが、うちはバズーカを狙ってどこで大穴を空けるか考えている」と自ちょう気味に語った。
今年が初参加となった角川書店の井上伸一郎社長は、「映像事業の再建をテーマに掲げ、昨年はV字回復で黒字を計上できる見込み」と説明。4月1日に東京・調布の角川大映スタジオを分社化し、さらなる収益向上を目指す考えを明かした。
興収50億円以上の作品が「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」1本に終わった洋画の低調ぶりについては各社とも明言を避けたが、島谷社長は「映画はすべてが新製品なので、並び方、集まり方ひとつで比率は動く」と強調。関連会社のTOHOシネマズチェーンを中心に上映中の「レ・ミゼラブル」、「テッド」が好調に推移していることを例に挙げ、「今年は洋画にも有力作品が多い。順調な滑り出しを見せているし、成否のカギを握る夏の興行に向け頑張ってくれるものと思う」と奮起を促した。
なお、全国のスクリーン数は3290と、前年比マイナス49。うちデジタル上映設備を備えているのは全体の88.1%に当たる2897スクリーンにまで増加。平均入場料金は1258円で、前年比プラス6円と単価の高いODSが数字を押し上げていることなども合わせて発表された。
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