犬童一心監督、本広克行監督がデジタル化に思うこと 「サイド・バイ・サイド」トークイベント
2012年12月30日 13:45

[映画.com ニュース] キアヌ・リーブスがホスト役を務め、映画界におけるデジタル技術の革命を検証するドキュメンタリー「サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ」のトークイベントが12月22、23日に渋谷・アップリンクファクトリーであり、「のぼうの城」の犬童一心監督、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督が出席した。
リーブスが製作を務める本作は、マーティン・スコセッシ、ジェームズ・キャメロン、デビッド・フィンチャーらハリウッド映画のけん引者をはじめ、撮影監督、編集技師ら映画製作者たちへのインタビューを敢行し、デジタル映画製作の未来を探っていく。
「正直やっとこういう時代が来たんだな、とあまり驚きはないですね」という犬童監督。大ヒットを収めた「のぼうの城」は、デジタル撮影されたが「撮影はおととしでしたが、当時はフィルム上映もするだろうからとプリントも作ったんです。ところがいざ公開してみたら都内でフィルム上映したのは1カ所だけでした」と、この数年の上映環境の変化を生々しく感じさせるエピソードを明かす。
デジタルの良さを感じながらも、同作の見どころの一つである水攻めのシーンはミニチュアを使った特撮にこだわった。「あとで編集できる、直せる、ということがデジタルの利点にもなるんだけど、やっぱり現場で成功を祈りながら集中して必死に作るということが映画の醍醐味じゃないかな。ワンシーンを撮るのに時間をかけて細かく作りこんでいく姿勢、ある意味でなにかの“儀式”に入るような姿勢で製作をした結果が迫力のある映像を生むんじゃないかな」とこれまでの経験を踏まえた持論を語る。
映像や音響にこだわりを持っているという本広監督は、デジタルを極めるためにハリウッドまで機材の展示会を見に行ったり、スターウォーズの聖地と言われるスカイウォーカーランチを訪ね音響の研究した経験を持つほど。本作を鑑賞し「繰り返し見て、描かれていること、監督たちが語られていることを吸収したくなる映画」と感慨深げに感想を述べる。そして、本広監督にとって「その場の雰囲気でふっと生まれたものを拾いやすいのはデジタル」であり、「いい演技を中継できるのがよいところだ思う」と独特の表現でデジタルの強みを語った。
「サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ」渋谷・アップリンクファクトリーほか全国順次公開中。
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