猿之助、勘三郎さんも来場予定だった舞台初日を前に芸の継承を誓う
2012年12月14日 14:47

[映画.com ニュース] 歌舞伎俳優の市川猿之助が12月14日、四代目猿之助の襲名後初となる外部出演舞台「助太刀屋助六 外伝」の初日を前日に控え、共演の朝海ひかる、吉沢悠、忍成修吾、石橋直也、鶴見辰吾とともに舞台衣装のまま会見した。
故岡本喜八監督が1964年に漫画読本として発表し、その後テレビドラマ化、そして岡本監督最後の作品として2002年に映画化された「助太刀屋助六」を、気鋭の演出家G2の手で舞台化。助太刀屋稼業の助六が、ある武家の姉弟の恋と仇討ちを一挙に解決すべく奮闘する。
猿之助は「図らずも襲名後初めての外部出演となりましたが、襲名前に決まっていたんです。鶴見さんも宝塚出身の朝海さんも、こういう機会がないとご一緒できないのでこの芝居ならではですね」とニッコリ。歌舞伎の公演も忙しく、なかなか稽古に入れないもどかしさもあったようだが「無事に幕が閉じればいいですが、あらぬところに行くかも(笑)。毎日違うことをやりますが、結末も変わるかもしれません」と語り、共演陣を慌てさせていた。
急逝した中村勘三郎さんについては、「悲しいけど事実だからね」と感傷を断ち切るかのように語り、「輪廻転生ってあるから、孫の七緒八(なおや/長男・勘九郎の息子)くんの子どもくらいで生まれ変わってきたときに、歌舞伎がなくなっていたら大変だからね。それを伝えていくのが僕らの務め」と独特の言い回しで芸の継承を誓った。
今公演は、猿之助が10年ほど前に石橋と「いつか一緒にやろう」と語ったことがきっかけとなり、ようやく実現。企画した石橋は、俳優として勘三郎さんにもかわいがられていたといい、舞台「帰ってきた!浅草パラダイス」で初共演し、コクーン歌舞伎にも出演した。石橋は「目をかけていただいて『コクーン歌舞伎』でもかわいがっていただきまして……。今年の1月に楽屋へご挨拶に行って『助太刀屋助六』が実現しますとご報告したら、『おめでとう! 必ず見に行くから』とおっしゃってくださいました」と明かした。
時代劇でありながら、生演奏のブルースをBGMに使用するなど独創的な演出も見どころ。鶴見は「ニューヨークあたりに持っていきたいくらい」と語るが、猿之助は勘三郎さんが同所で歌舞伎公演を行っていることに触れ、「こっちはフランスあたりにしとこうか?」と海外進出への意欲をのぞかせていた。
「助太刀屋助六 外伝」はル テアトル銀座で12月15~24日上演。
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