塚地武雅、ハマり役のダメ占い師は「何にも芝居してない」
2012年10月6日 17:30
[映画.com ニュース] お笑いコンビ「ドランクドラゴン」の塚地武雅が初の単独主演を務めた「くろねこルーシー」が10月6日、都内の劇場で封切られ、塚地ほか、共演の安めぐみ、大政絢、亀井亨監督が初日舞台挨拶に立った。
黒猫を飼い始めたことで人生が好転していく男を描いたTVドラマ「くろねこルーシー」の劇場版。ドラマ版の主人公・鴨志田陽の父親(塚地)を主人公に、妻子に見放されたダメ占い師が、2匹の幼い黒猫に励まされながら前向きに生きていく姿を描く。
占い師のトレードマークである易(えき)帽をかぶって登場した塚地は、「こんなにハマるとは。撮影中も誰も僕だと気付かず、占い師だと思われていた」とハマり役に手応え。また、演じた役柄は「オーラなし甲斐性なしだけど頑固に曲げないところもある。台本を読んだ時にすごい自分にそっくりだなと思った。何にも芝居なんかしてない」と開き直った。そして、「『アウトレイジ ビヨンド』や『ツナグ』など大作ぞろいの日に、よくもまあこの作品に! カンニング竹山さん主演の『ねこタクシー』も『アウトレイジ』と同じ公開日だったらしく、スタッフさんが『因縁だ! 一矢報いたい』って言っていた。今日は本当にありがとうございます」と満席の会場に一礼した。
安と大政は、今年の秋冬トレンドである“黒猫ファッション”で登場。塚地の妻役を演じた安は、「クランクインは入籍発表の翌日で、そんな幸せな時に夫と別居中の妻役(笑)。猫にも癒され、塚地さんにも癒された現場だった」と明かし、笑いを誘った。また、「11年くらい前に渋谷の神泉駅で生まれたばかりの黒猫を拾って育てていたので、このお話をいただいた時は縁を感じた。人ってちょっとしたことで勇気をもてるんだなと、心温まる気持ちになってくれたらうれしい」と語った。
ペットショップ店員役の大政も、「現場ではずっと動物と触れ合っていてとても楽しかった。猫ちゃんに癒されに何度でも劇場に遊びにきて」とアピール。“イヌネコ映画”を数多く手がけてきた亀井監督は、「現場の雰囲気がギスギスすると動物もギスギスするけど、本当に奇跡的なショットがたくさん撮れた。見た方の心に小さな温かいものが生まれたら幸い」と語りかけた。