樹木希林、山本太郎の反原発運動に「同じ気持ちに駆られた」と同調
2012年9月10日 20:00
[映画.com ニュース] 女優の樹木希林が9月10日、出演映画「わが母の記」のブルーレイ&DVDの発売を記念し、俳優の山本太郎とともにニコニコ生放送によるトークライブに出演。放送を前に東京・原宿のニコニコ本社で会見した。“タブーなし”と銘打っただけに、原発問題から互いの結婚、さらに山本の姉の大麻所持による逮捕や「オセロ」中島知子の洗脳問題など、次々と繰り出される映画とは関係のない話題について赤裸々に語った。
今回のトークは、樹木が山本を指名する形で実現した。樹木と山本は映画「夜を賭けて」で共演したが、樹木いわく初対面は「後輩は挨拶に来るものだけど、太郎さんは知らんぷりだった」。今年、東海テレビで放送されたドラマ「約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯~」で久々に再共演を果たし、「仕事している感じがいいなと思った。こういう人にこの映画を見てもらってどういう感じか聞きたいと思った」と山本をトーク相手に選んだ理由を説明する。山本は、「最初の時は緊張して近づきがたかったんです(苦笑)」と釈明しつつ、「いまや犯罪者扱いされている僕を呼んでいただいてうれしかったです」と感謝を口にした。
新婚の山本は、「結婚は必要のない制度だと思っていた。契約書で安心を得るのは嫌だった」と考えていたそうだが、これに樹木は「意味はあるんですよ」とキッパリと断言。内田裕也との入籍の際には、内田の承諾を得ないまま「相手のサインなんか関係なく自分で書いて出した」と仰天の経緯を明かし、「夫はそれまでどの女性とも籍を入れずに来たけど、私は入れちゃった。でもそうすることで世の中、社会とつながったんです」と語った。山本はスピード婚の経緯を樹木に聞かれ、「彼女は特殊な家庭で(親に)暴力を受けていたところもあり、コントロールされ続けていたので、そこから外してあげたい、守ってあげたいという気持ちだった」と説明した。
さらに樹木は、昨年の原発事故以降、山本がかかわってきた脱原発運動にも言及。「あなたと同じ気持ちだったけど、私には飛び出すパワーはなかった。でも全員が同じ気持ちに駆られていたと思う」と同調した。
報道陣から、山本の姉が大麻所持で逮捕された件について質問が飛ぶと、事件を知らなかった樹木は「お姉さんの事件?」「大麻?」「それが事件に?」と興味津々の様子。山本は「そもそも日本の法律に違反しているわけだし、日本の国策に対し物申す立場を選んだ人間として脇が甘かった」と語る一方で、「(事件は)残念ですが、僕の姉であることは変わりない」と絆を強調した。「DVDのことより、これがフォーカスされますよ」と山本は申し訳なさそうに謝ったが、樹木は「宣伝しても買う人は買うし、買わない人は買わないの!」と語り、笑いを誘った。
また、オセロ中島の洗脳事件に関しては、樹木が「(中島の)お父さん、お母さんから丁寧なお詫びと現況を報告する手紙が本木(雅弘)さんの方へ来たそうです」と明かした。改めて「渦中の時、生きているのか死んでいるのかも分からず、親御さんの状況は悲痛でしたから、親御さんの気持ちを考えて何とか協力させていただきたいと思った」と当時の心境について語った。
「わが母の記」ブルーレイ&DVDは発売中。
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