瀬々敬久プロデュース「石巻市立湊小学校避難所」が18日から公開
2012年8月5日 19:45
[映画.com ニュース] 「ヘヴンズストーリー」「アントキノイノチ」などの瀬々敬久がプロデュース、藤川佳三が監督・撮影を手掛けヒューマン・ドキュメンタリー「石巻市立湊小学校避難所」(製作:スタンス・カンパニー+IN&OUT)が、8月18日から新宿K’s cinemaほか全国で順次公開される。
昨年3月11日、東日本大震災。宮城県第2の都市、石巻市の死者・行方不明者は3779人。ピーク時には5万人以上が避難所生活を余儀なくされた。4月21日、避難所のひとつとなった旧北上川に近い湊小学校を訪れた藤川監督が、一番驚いたのは避難所の底抜けに明るい様子。だが、何日か過ごしてわかったのは、笑顔の奥底に仕舞い込んだ悲しみの大きさだった。そして、ずっと一緒に過ごさないとわからないことがたくさんあるのではないだろうか―。本作は、それから避難所が閉鎖される10月11日までの6カ月あまり、そこに泊まり込み、避難者に寄り添いながらカメラを回した記録である。
被災者は何をもらってもありがとうと言わなければいけないのか。使い古した衣類が積まれた支援物資を前に、そんな言葉に胸を突かれ、初めて聞く当たり前の本音。テレビではカットされてしまいそうな日常の風景や本音が記録されている。避難所生活の悲しさ、悔しさ。それでも平常時には交錯しなかった人たちの新しい出会いは、予期せぬ「生きる力」を生む。「親類がいっぱいできた」と顔をくしゃくしゃにする70歳目前の独り暮らしだった愛ちゃん。家や家族を失くした人たちが、ここで大きな家族となった。(文化通信)
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