ナンニ・モレッティ監督が最新作を語る!インタビュー映像独占入手
2012年7月19日 13:30
[映画.com ニュース] 「親愛なる日記」「息子の部屋」のナンニ・モレッティ監督が、最新作「ローマ法王の休日」について語ったインタビュー映像を、映画.comが独占で入手した。“ローマ法王”という難しいテーマを、ユーモラスに描いた同作への思いを明かしている。
第64回カンヌ映画祭コンペティション部門に正式出品され、話題を集めた今作。「昼顔」「美しき諍い女」などで知られる、フランス映画界の重鎮ミシェル・ピッコリを主演に迎え、法王を悩めるひとりの人間として描く。
新たなローマ法王に選出されたメルビルは、プレッシャーに耐えきれずローマの街へ逃げ出す。ローマ法王の失そうが、マスコミを巻き込んだ騒ぎに発展する一方、メルビルは街の人々との触れ合いを通して人生において大切なもの、法王の存在意義を見つめ直す。
モレッティ監督は、名優ピッコリとともにこれまでにない法王像を映し出した。「彼には存在感や信頼性や魅力がある一方で、子どものように純真になったりぼう然自失としたりもする。役者としてだけでなく、見ての通り人間として偉大な人だよ。だから、役の上だけではなく、人間として映画に多くのものを与えてくれる」と全幅の信頼を寄せた。
法王を新たな視点でとらえた今作は、宗教批判という観点ではなく、法王を“役職”ではなく“ひとりの人間”として表現した。「多くの人が告発映画のような映画を期待していたのかもしれないけど、新聞やインターネット、わずかな出版物や数少ないドキュメンタリーを通じて、『人々が何を知っているのか』をまずは把握する必要があった」と出発点を述懐。そして、「観客が僕に何を期待しているか、すべてのことに興味があったんだ。なぜなら私はその期待を理解したうえで、映画はその現実を超えるべきだと思うからだよ」と作品と向き合う強い姿勢を語った。
「ローマ法王の休日」は、7月21日から全国で公開。