吉永小百合「北のカナリアたち」夏パート撮入 坂本監督&木村大作は“舌”好調
2012年7月3日 05:00

[映画.com ニュース] 女優の吉永小百合が7月1日、主演映画「北のカナリアたち」の夏パート撮影を北海道・利尻島、礼文島で再開し、阪本順治監督、木村大作キャメラマンとともに会見した。同作は昨年12月1日に冬パートがクランクインし、札幌、稚内、サロベツ、利尻島、礼文島で約2カ月におよぶ撮影を敢行。両島では記録的な吹雪に見舞われ、自然の猛威にさらされた。吉永は、「木村大作さんが『厳しさのなかに美しさがある』とおっしゃっていましたが、思っていた以上の厳しい撮影でした。東京に帰ってしばらくはボーっとしていましたが、3月から子役たちの演技や歌の練習が始まったので、気持ちを切らさずに今日という日を迎えられた」と語った。
同作は「告白」の湊かなえの「往復書簡」(第二話「二十年後の宿題」)が原案。ある事故がきっかけで島を出た小学校教師の川島はる(吉永)が、20年後に最後の教え子のひとりが事件を起こしたことを知り、かつての教え子たちに会う旅に出る。報道陣に公開されたこの日の現場は、生徒6人とともに歌いながら花盛りの野原を歩くシーン、海岸沿いの岩場で生徒のひとりを探すシーンなどを撮影。吉永は、子どもたちを見回しながら「9カ月くらいかかる贅沢な作品。私にとっては、初めての東映作品『動乱』以来かもしれません。この映画にかける思いを、1カ月近い撮影に込めたい」と力を込める。
吉永と初めてタッグを組む阪本監督は、「大作さんが船長で現場をまとめてくださるので、僕は楽をさせてもらっています。公開時に『客の入りはどうやねん?』と聞かれたら、『カナリア』と答えたい」と舌も滑らか。一方、木村は報道陣を見回しながら「皆さんが世の中で最初の発信者になる。到着まで本番をわざわざお待ちして大サービスしているんだ。これで記事が小さかったら承知しないぞ! オレ、全部裏を取るからな」とけん制し、場内の笑いを誘った。
吉永は、今回の撮影で自転車をこぐシーンがあるという。JRのCM撮影で2010年5月に乗って以来だといい、「若いころはそういうシーンがいっぱいあったのですが、最近は乗っていなかったから乗り方を忘れちゃいました」とニッコリ。それでも、「昨日も一昨日も練習していますよ。あと、20メートルほどの高い煙突にのぼるシーンがあるので、毎晩部屋に帰ってから30回ほど腕立て伏せをしています」と明かした。
今回の撮影で、「あの青い空のように」を歌い上げた相良飛鷹くん、渡辺真帆ちゃん、小笠原弘晃くん、飯田汐音ちゃん、菊池銀河くん、佐藤純美音ちゃん。真帆ちゃんは、母親が利尻島出身だといい「おばあちゃんは、今も利尻に住んでいます。北海道以外の人たちには、利尻の良さが伝わるように頑張りたいです」と意気込んでみせた。吉永も、「みんなこれから、どういう道に進むかはわからないけれど、この映画に出たことをかてに、すくすくと大きくなってもらいたいですね」とほほ笑んだ。
同作は、7月20日前後にクランクアップ予定。
「北のカナリアたち」は、11月3日から全国で公開。
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