夏木マリ、“サバ寿司”のようなジーナ・ローランズは「目指すところ」
2012年4月13日 20:35

[映画.com ニュース] 女優の夏木マリが4月13日、故ジョン・カサベテスの回顧上映「ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ」の開催を記念し、トークイベントに出席。全身グッチのコーディネートで登場した夏木は、カサベテス監督の「変なところが好き。とにかく俳優の演技が素晴らしいし、色とかにおいとか温度とかを感じられる。もし生きていたら現場を見てみたい」と心酔しきっていた。
作家主義を貫いたインディペンデント映画の先駆者として知られ、没後23年を迎えた今なお世界の映画作家から敬愛されるカサベテス監督。「こわれゆく女」のほか、「ラヴ・ストリームス」(ニュープリント版)、「アメリカの影」「フェイシズ」「オープニング・ナイト」「チャイニーズ・ブッキーを殺した男』」の6作品を19年ぶりに特集上映する。
夏木は、「1990年にニューヨークで半年くらい遊んでいた時に、素敵な映画監督だなと思ってハマった。あのおかしさとピリピリ感は今でも刺激的」と述懐。さらに、自身の女優業を振り返り「実は繊細で、昔監督にいじめられた時は本当に自殺しようかと思った。私はほめられて伸びるタイプなので追い込められるとうまくできない」と明かし、笑いを誘った。
イベントで上映されたプログラムの1本「こわれゆく女」は、ファッションブランドのグッチと、マーティン・スコセッシ監督が映画修復作業の支援・監修を目的に設立した非営利団体「THE FILM FOUNDATION」(フィルム・ファウンデーション)によって修復されたニュープリント版。精神のバランスを崩していく主婦を演じたカサベテス監督の妻ジーナ・ローランズを、「サバ寿司のような腐る前の熟したいい時。ただ強いだけじゃなく、匂うような演技。あんなに煙草の煙が似合う女の人はなかなかいない。私の目指すところでもある」と理想に掲げた。また、「愛する人が監督で自分のために本を書いてくれるなんてうらやましい。女優冥利に尽きますね。私も良い本にめぐり合って思い切りぶつかっていきたい」と意欲的だった。
「ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ」は、5月26日から渋谷シアター・イメージフォーラムほかで開催される。
(C) MCMLXXXIV Cannon Films, Inc.
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