ダルデンヌ兄弟が来日会見、日本の原発問題にも言及
2012年2月10日 15:00

[映画.com ニュース] 新作「少年と自転車」で第64回カンヌ映画祭審査員特別グランプリを受賞したベルギーの名匠ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督とリュック・ダルデンヌ監督が、2月10日都内で来日会見を開いた。
同作は、2003年に両監督が来日した際に少年非行問題を専門とする石井小夜子弁護士が語った、施設で親を待ち続けるとある少年のエピソードから着想を得て製作された。児童養護施設に預けられた少年シリルと、週末に少年の里親になる独身女性サマンサとの交流を描く。オーディションで抜てきされたトマ・ドレがシリルを、「スパニッシュ・アパートメント」「ヒア アフター」などで知られるセシル・ドゥ・フランスがサマンサを演じる。
俳優の知名度やスター性を重視しない両監督にとって、ドゥ・フランスのように国際的に活躍する女優を起用するのは、異例の試みだ。ジャン=ピエールは「小さい子どもには誰かが気にかけて世話をしてくれることが必要です。シリルは自転車で走りながら愛を探し、サマンサに出会うのです」と同作について説明し、リュックは「サマンサは光輝く明白な存在でなければならないと思いました。彼女はそれを持っていました。セシルと仕事をすることは多大な喜びでした。トマ・ドレは演技経験がありません。セシルはふたりの間に素晴らしい信頼関係を作ってくれました」とドゥ・フランスを絶賛した。
兄弟での映画製作での有利点を問われたジャン=ピエールは「弟と2人でしか映画を作ったことがないので、その質問に答えるのは不可能です。夢見ているのは片方が働いているときは、片方が眠ることなのですが、未だにそれはできていません(笑)」。
両監督は若い頃に稼働前の原子力発電所の建設現場で働き、その賃金でビデオカメラを購入して映画製作を始めたという。日本の原発事故についてジャン=ピエールは「人災だと思います。この問題は世界に共通することですが、人間より経済的な利益が優先されているのではないでしょうか。今回の事故が世界の教訓になるべきです」と持論を述べた。
「少年と自転車」は3月下旬から全国順次公開。
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