池脇千鶴、初の教師役は「甘酸っぱくて恥ずかしい」
2012年1月14日 17:30
[映画.com ニュース] 女優の池脇千鶴が1月14日、都内で行われた主演映画「はさみ hasami」の初日舞台挨拶に、光石富士朗監督とともに登壇した。理容美容専門学校の新人教師役を演じた池脇は、「自分で見ても甘酸っぱくて恥ずかしくなるような青春物語。こういう映画がこの世の中にあってもいいんじゃないかな」とはにかんだ。
実在する中野の理容美容専門学校を舞台に、新人教員・久沙江(池脇)がさまざまな事情を抱えた生徒たちと交流し、ともに成長していく姿を描く。共演に「春との旅」の徳永えり、「十三人の刺客」の窪田正孝など、個性派若手俳優がそろう。
初の教師役に挑んだ池脇だが、「若い先生なので、生徒に近い気持ちで抵抗なく演じることができた。リアルに基づいた話で、先生も生徒と一緒に成長していくイメージ」と自然体でこなした。本物の生徒たちに囲まれ、「学校自体とても懐かしかったし、生徒の皆さんはいつも楽しそうにおしゃべりしたり怒られていたりして、若々しくてまぶしかった」と目を細めた。美容師の役作りは、「ウィッグを家に持って帰って、洗面台にのせて練習した。毎日、自分の髪を乾かした後にウィッグをブローしていたら、すごくサラサラになってやることがなくなってしまった」と明かし、笑いを誘った。
「大阪ハムレット」(08)で脚光を浴びた光石監督は、池脇の第一印象を「とにかく声とおでこがかわいい(笑)。はじめは少女の印象があったけど、もう先生役を演じる知的な女性なんだなとしみじみ感じた」と述懐。現場ではエキストラの演出にこだわり、「市井が舞台の庶民の話なので、生徒たちの奮闘ぶりが日常にうまく溶け込んでほしかった。キャスト以外の生徒や通行人など、細部までこだわったつもり。床屋さんや美容院に行くとき、ふと思い出して会話のタネにしていただければうれしい」と語った。