たけし、綾瀬、長塚が… 高倉健に感謝のコメント続々と
2011年11月28日 06:01
[映画.com ニュース] 高倉健の主演映画「あなたへ」が、このほど福岡・門司港で撮了を迎えた。ラストカットに立ち会った佐藤浩市、草なぎ剛とともに、総移動距離約9050キロに及んだ“旅路”をともに歩んだ共演者たちから、高倉へ続々と感謝のコメントが届いた。
「夜叉」(1985)以来に高倉との共演を果たしたビートたけしは、飛騨高山で約27年ぶりの“再会”を果たした。撮影を終え、「高倉さんはホッとするんだけど、気安くない。菩薩や仏像のすごいのの前に立ったみたいな気がしました。緊張しているんだけど楽っていう、居心地がよい違う世界の人だなと思いました」と独特の表現で、感謝の気持ちを伝えた。
妻役を演じた田中裕子は、「高倉さんの照れくさそうな、でも子どもみたいな顔をたくさん見られたような気がして、短い間でしたけど一緒に過ごさせていただいて楽しかったです」と述懐。長崎の食堂を切り盛りする親子に扮した余貴美子、綾瀬はるかは初共演組。「もっと一緒にお芝居がしたかったです。大先輩なのにすごく紳士的で、愛に満ちあふれていました。現場で緊張していたときには、肩をずっともんでくださったり。すごくありがたかったです」(余)、「あまり座っているところを見たことがなく、冗談をおっしゃって、よくおしゃべりされている印象です。気遣いもすごく細かくされていますし、存在感がすごいなと思いました」(綾瀬)とコメントを寄せた。
夫婦を演じた長塚京三と原田美枝子は、意外にも高倉と初共演だった。「いらっしゃること自体、そのことだけでなんとなく感動を与えてくれる方です。そばで一挙手一投足を拝見しているだけで勉強になりました」(長塚)、「あっという間に撮影が終わってしまって、とても残念です。また次回も期待しています」(原田)。また、「本当に優しい方で、いろいろなお話も聞かせていただきましたし、勉強させていただきました」(三浦貴大)、「やっている間は永久に終わらないという感じがしていました。このような仕事ができることは、やはり運が良いという気がします。大事なお仕事、ありがとうございました」(大滝秀治)、「何よりも高倉さんがいる現場を感じることができたのは、僕にとっては良い経験だったので、これを大切にしてこれからも頑張りたいと思います」(浅野忠信)と感謝の言葉は尽きることがない。
日中合作「単騎、千里を走る。」(2006)以来の映画出演となった、高倉の主演最新作「あなたへ」は、「夜叉」「あ・うん」のプロデューサーで08年に死去した市古聖智さんが遺した原案を、降旗監督と脚本家の青島武が再構築したオリジナルストーリー。北陸にある刑務所の指導技官・倉島英二(高倉)は、最愛の妻(田中)を53歳で亡くし、“故郷の海に散骨してほしい”と記された絵手紙を受け取る。生きているうちに言わなかった妻の真意を知るため、自家製キャンピングカーに乗り、九州へと向かう。
「あなたへ」は、2012年秋に全国で公開。
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