高倉健「あなたへ」北九州で撮了 「感慨無量です」繰り返す
2011年11月28日 06:01
[映画.com ニュース] 俳優の高倉健がこのほど、6年ぶりの主演映画「あなたへ」(降旗康男監督)を福岡・門司港でクランクアップした。高倉が2カ月半にわたる今作の撮影で移動した総距離は、約9050キロ。佐藤浩市、草なぎ剛とともに撮了を迎えたこの日、「感慨無量です」と繰り返した。そして、「良い旅をさせていただきました。降旗監督も珍しく興奮していたので、それを見てぐっときました。良い旅でした」と言葉少なに語り、静かに喜びをかみ締めた。
今作で高倉が演じた富山刑務所の指導技官・倉島英二は、亡き妻の生前の真意を知るため、妻の故郷である長崎・薄香港へキャンピングカーで旅をするという設定。このストーリーに沿う形で、富山を皮切りに岐阜、兵庫、福岡、長崎でのロケを敢行した。富山から薄香港への移動距離は約1200キロだが、高倉は各地でのロケの合間に、都内近郊での撮影も行ったため、総移動距離は約9050キロにもおよんだ。
時間に余裕のある限り、実際に車での移動を行い、ロードムービーを体感しながらの撮影に臨んだ高倉と撮影スタッフ。富山ロケからの帰路では台風15号の直撃に遭うハプニングにも見舞われたが、ほぼ順撮りを実現させた。高倉は2カ月半の撮影期間で、撮休は1日だけだったが、当日にクランクアップを迎える長塚京三と原田美枝子のために現場に顔を出したため、皆勤賞となった。
最終日となった門司港ロケは、イカ飯販売員役の佐藤、草なぎが物産展に出展する設定のため、北九州フィルムコミッションの協力で20店舗のご当地グルメの屋台が並び、300人以上のエキストラが結集する大規模なものとなった。海岸沿いの道を100メートルにわたり、ひとり歩く高倉のラストカットが終わると、スタッフがクラッカーを鳴らして大歓声があがった。
クランクアップに立ち会った佐藤は、「ほぼ30年ぶりにお会いして、最初にご挨拶に行ったときに『頑張れよ。これからだぞ』とおっしゃってくださった」と撮入当初を述懐。そして、「まだ旅は終わりじゃない。ここで一旦区切りであるという、一抹の寂しさはありますけど、これからも延々と続いていくものですから」と高倉との再会を切望した。草なぎも、「高倉さんの旅に僕も便乗させてもらったような気持ち。いつか一緒に高倉さんの旅にお付き合いできる機会があったら、ぜひその時はまた一緒に旅したいです!」と同調した。
「あなたへ」は、2012年秋に全国で公開。
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