聰亙改め石井岳龍監督「生まれ変わったつもりで映画に向かいたい」
2011年11月16日 19:47

[映画.com ニュース] 石井聰亙改め石井岳龍監督の最新作「生きてるものはいないのか」の完成披露試写会が11月16日、都内で行われ、主演の染谷将太と石井監督が舞台挨拶に立った。「五条霊戦記」以来、約11年4カ月ぶりに長編メガホンをとった石井監督は「勝手に(名前を)変えて申し訳ない。前は、半分以上は漢字を間違われたので、心機一転したかった。30年以上“聰亙”としてやってきたが、また生まれ変わったつもりで映画に向かいたい」と改名の理由を明かした。
岸田戯曲賞受賞の劇作家・前田司郎の不条理劇を映画化。病院に併設された大学のキャンパスを舞台に、三角関係の学生たちと喫茶店員、病室を抜け出した少女、妹を探す怪しい男などワケありの人々が、突然の“最期”を迎えていく姿をシュールに描く。
園子温監督の「ヒミズ」で第68回ベネチア国際映画祭の最優秀新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞し、国際的な注目を集めた染谷。石井監督の第一印象は「怖いイメージがあったけど、リハーサルで初めてお会いして静かな方だなと思った。分かりやすく少ない言葉で的確な指示をくれ、基本的には役者にまかせてくれる」と全幅の信頼を寄せた。
また、「ものすごく分厚い台本を渡されて、これは試練なんだなと思いながら、言葉にしづらい不気味な面白さに引きつけられた。ここまでの会話劇は初めてだったので、それが不安であり逆に楽しみでもあった」と述懐。喫茶店員役を演じるにあたり、「どうしたら監督の要求に応えられるんだろうと、とりあえず喫茶店で1日バイトした。そのおかげでスムースに撮影できた」と役づくりにもぬかりがない。
石井監督は、染谷を「『パンドラの匣』で初めて知った。久々にスクリーン映えのする、アップになって力のある男優さんが出てきたなと。その時からぜひ一緒に仕事したいと思っていた」と絶賛。さらに「好きなもの、面白いものが作りづらい映画界だけど、これを成功させてもっと意欲的な作品を作りたい」と決意を新たにした。
「生きてるものはいないのか」は、12年2月18日から公開。
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