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第68回べネチア映画祭閉幕 日本作品は大健闘

2011年9月12日 13:33

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園子温監督、二階堂ふみ、染谷将太(左から)
園子温監督、二階堂ふみ、染谷将太(左から)

[映画.com ニュース] 第68回べネチア映画祭が、現地時間の9月10日の授賞式をもって閉幕し、コンぺに参加した園子温の「ヒミズ」に主演した染谷将太二階堂ふみが揃って、新人俳優に送られるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞する快挙を果たした。

一足先に日本に帰国したふたりに変わってトロフィーを受け取った園監督は、「この映画を世界中の若い人々の未来に捧げたい」と語り、喜びを露にした。古谷実のベストセラー・コミックを映画化しながら、3.11の東日本大震災の影響をも取り入れた本作は、この監督らしいパワフルな語り口で絶望的な環境に生きるティーンたちの真摯な横顔を描ききった。

日本映画では他に、オリゾンティ部門に参加した塚本晋也の「KOTOKO」が同部門最高のオリゾンティ賞を受賞し、結果的に大健闘を果たした年となった。ヒロインに歌手のCoccoを起用したこの作品は、塚本監督が脚本の段階から彼女とのコラボレーションを経てその素顔に迫った半自伝的ともとれる内容。監督は、「震災後、自分の大切なもの守るのがいかに大変かということを考えさせられたこともあり、生きるということは大変なのだということを描きたかった」と語った。

「ファウスト」で金獅子賞を獲得したアレクサンドル・ソクーロフ監督
「ファウスト」で金獅子賞を獲得したアレクサンドル・ソクーロフ監督
写真:AP/アフロ

ダーレン・アロノフスキー率いる審査員団が最高賞の金獅子賞に選んだのは、アレクサンドル・ソクーロフの「ファウスト」。ゲーテの著名な原作を大胆に脚色した本作は、難解という声もあったが、審査員団は満場一致で決めたという。また銀獅子監督賞には、サプライズ・ムービーとして上映された「人山人海」のツァイ・シャン・チュン。審査員特別賞には移民問題を扱ったエマヌエーレ・クリアレーゼの「テッラフェルマ」と、双方とも政治的な作品が選ばれた。人気の高かったジョージ・クルーニーの「アイズ・オブ・マーチ」、ケイト・ウィンスレットら芸達者が揃ったロマン・ポランスキーの「カーネージ」ら、知名度の高いハリウッド映画は避けられる形となった。

男優賞にはスティーブ・マックイーンの「シェイム」に主演したマイケル・ファスベンダー。彼はデヴィッド・クローネンバーグのコンぺ作品「デンジャラス・メソッド」でカール・ユング役に扮し、こちらでも高い評価を得た。女優賞には「シンプル・ライフ」で病に倒れる家政婦をリアルに演じきった中国のディニー・イップが輝いた。

今年のラインナップについてアロノフスキー審査員長は、「素晴らしいセレクションで限られた数の賞を決めるのがとても難しかった。無冠に終わったものでも優れた作品が少なくない」と、全体的なクオリティの高さを強調した。(佐藤久理子)

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