周防監督&草刈民代、次回作も“夫婦共闘”に意欲満々
2011年3月2日 20:41

[映画.com ニュース] 「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」の周防正行監督が手がけた最新作「ダンシング・チャップリン」の完成披露試写会が3月2日、都内で行われ、周防監督と妻で主演の草刈民代が舞台挨拶に立った。
フランスの名振り付け師ローラン・プティによる、チャールズ・チャップリンを題材としたバレエ「ダンシング・チャップリン」の舞台を映画化。同バレエの初演からチャップリンを踊るルイジ・ボニーノと、今回が“ラストダンス”となる草刈を主演に迎え、世界のトップダンサーが舞台に臨むまでの60日間を追った「アプローチ」と、本番の演目を収録した「バレエ」の2幕で構成する。草刈は「街の灯」の盲目の花売り娘をはじめ、コミカルな一面を披露する「キッド」のキッド役まで全7役をこなし、36年のバレエ人生を締めくくる。
周防監督は、「草刈がちょうど引退するタイミングということもあり、最後のチャンスだった。僕自身も15年間バレエを見続けていたので、(バレエ映画を撮る)準備ができていた」。15年ぶりとなる夫婦の共同作業を、「夫婦っていう意識はなかったですね。バレエのことを相談できる相手がそばにいるので、やりやすかったですよ」と振り返る。1幕と2幕の間に5分間の休憩を入れたのも、草刈のアドバイス。「前回(「Shall we ダンス?」)はホームで、今回はアウェー。これで五分五分だから、次はどこで戦おうか」と早くも次なる夫婦共作に意欲を燃やした。
一方、草刈は「ラストダンスが映像に残って、うれしい」と満足げ。撮影直後に初舞台も控えていたそうで、「(舞台の)セリフも覚えなければいけないし、これが最後と感慨にふける時間はなかった」という。とはいえ、現在も同作を客観的に見ることはできず「まだ踊り手の目線から解放されていないのかな……」と本音をもらす場面もあった。
3月9日に結婚15周年を迎えるが、「私、いつも忘れちゃうんですよね」(草刈)、「僕はちゃんと覚えていますよ」(周防)。サプライズで周防監督が桃の花束を贈り「カメラ越しの妻は、きれいでした。次の15年もよろしくお願いします」と言葉をかけると、草刈は照れくさそうな面持ちを浮かべた。
「ダンシング・チャップリン」はチャップリンの誕生日にあたる4月16日から公開。
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