コーエン兄弟、「トゥルー・グリット」大ヒットは予想外
2011年2月14日 12:07

[映画.com ニュース] 第61回ベルリン国際映画祭のオープニングを飾った「トゥルー・グリット」の会見が2月10日(現地時間)に開催され、コーエン兄弟と主要キャストであるジェフ・ブリッジス、ジョシュ・ブローリン、ヘイリー・スタインフェルドが出席した。
13年前、「ビッグ・リボウスキ」でベルリンのコンペに参加したコーエン兄弟は、「あのときはジェフ(・ブリッジス)は来られなかったんだよね」(ジョエル)と、懐かしそうに振り返った。ゲスト陣は終始リラックスした表情で、14歳のスタインフェルドをベテラン男性陣キャストが気遣うなど、なごやかなムードで会見が進んだ。
コーエン兄弟作品としては史上最高となる興行収入154.9万ドルを全米で記録し、アカデミー賞に10部門ノミネートされている本作。「なぜ今回これほどの評価を受けたと思うか」という質問に対し、兄のジョエルは「またいつものようにカルト作品として扱われると思っていたから、自分たちにとっては不思議な気がする」と予期していなかった様子。監督に変わってブリッジスが、「個人的に彼らの作品はつねに面白いと思っていたが、長年掛かって少しずつ知られるようになっていった末、今回の結果に結びついたのではないか」と語った。
「トゥルー・グリット」の原作は、1969年にジョン・ウェイン主演で「勇気ある追跡」として映画化されているが、兄弟はリメイクという概念を否定した。「この映画は子どものときに見ただけで、あまり覚えていない。自分たちはあくまで原作を元に、そこからシナリオを構築していった」(イーサン)。ブリッジスも「役づくりには特にジョン・ウェインから影響を受けていない。残念ながら生前会う機会もなかった」と話した。一方、ブリッジスより若いブローリンは、「オレはジョンとは何度も会う仲だったよ(笑)」とジョークを飛ばして笑いを誘った。
またベテラン男優陣に混じって紅一点となったスタインフェルドは、「最初は気後れしたけれど、撮影が始まったらすぐに慣れることができた。みんなイージーゴーイングな人たちで、現場は大変ではあったけれどとても楽しかったわ」と笑顔を見せた。
本作はコーエン兄弟の初めての西部劇ではあるものの、ジャンルを超越したいつもながらに独創的な作風で、ベルリンでも絶賛された。(佐藤久理子)
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